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HAPPY BLUE SKY 中編

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C国に来て4ヶ月が経った。入国した時は真冬だったが、季節は初夏になっていた。予想以上に長引いている公務に苛立ちも隠せなかった俺だ。また、苛立ちの中で寂しさもあった。また俺の心の中ではカッジュの存在が大きくなっていた。今はインターネットで殆どの物は閲覧できる。カッジュの活躍の記事も読むことができたが、俺的にはリアルタイムでカッジュの声で【喜び】の声を聴きたかった。文字ではなくて‥‥

今日はファイン支部からの【定期連絡便】の中に、アーノルド主任が入れてくれたのか、カッジュのインタビューが載った雑誌を同便してくれた。カッジュは今‥海外遠征中でN国にはいなかった。俺は記事を読みながら、無意識にカッジュの顔を指でなぞっていた。
「俺がいなくても元気でやってるみたいだな。TOPの言う事ちゃんと利いてるのか?また卑しくヨルのオヤツまで取り上げて食べてるんじゃないだろうな?また‥ヨルに技かけてないだろうな?おまえは‥俺がいないと」
俺はそこで言葉が出なくなってしまった。母国も懐かしいが、俺はカッジュに逢えない事が寂しかったのかもしれない。その日を境に俺は心身的にメリこんでいった。

私は海外遠征を終えて、ファイン支部に帰って来た。部室を開けると同時に、クラッカーが鳴り歓声が部室に響き渡った。アーノルド主任・ツィッター主査が私の頭をなでながら言った。
「よぉくやった!世界選手権前に箔がついたな!」
「A国のXXX選手から2本連取して!またB国のXXX選手をお得技で【失神】させたんだってな。それに昇段試験合格おめでとう!少佐も喜んでたぜ」
「ほ‥ホントですか?少佐から連絡あったんですか?」
「うん。カッジュを褒めてやってくれってさ。声結構弾んでたぜ」

私はその言葉を聞いただけで胸の中が熱くなった。それだけ、私は少佐からのメッセージを待っていたのだ。少佐が部室からいなくなって、とても寂しかった私だったから。
作品名:HAPPY BLUE SKY 中編 作家名:楓 美風