「歴女先生教えて~パート2」 最終回
「ねえ、来週はいよいよ修学旅行ね。本当はディズニーへ行きたかったけど、あなたは京都や奈良の方に興味があるでしょう?」
朋美は頷いて返事した。
「もちろんよ。ディズニーなんて行こうと思えば一人で日帰りでも行けるようになったじゃない。日本の伝統文化を学ぶという事で今回は楽しみにしている。それにね、美穂先生が着いてくるからいろんなことが学べると思うわ」
「そうね、美穂先生はあの若さでどうしてあそこまで良く歴史のことを理解しているのか不思議なぐらいすごいって思うわ。日本史は学んでないけど、きっと解説係なんて要らないと思えるわ」
「お寺や資料館の解説員より詳しかったりして」
「たぶんね。向こうもビックリするだろなあ~。ねえ、変なこと聞いていい?朋美」
「変な事?いいけど、なに?」
「うん、男の人のアレって飲んだことある?颯真さんのだけど」
「アレ?」
「もう、聞かないでよ」
「ないよ。どうしてそんなこと聞くの?」
「生理の時にね、口で出して欲しいと言われて・・・それはいいんだけど、出したものが飲めなくて吐き出すと、嫌な顔をするのよ佑太さんが」
「そういう事ね。おれのは汚いのか?って言われているように感じたのよね?」
「そうなの。なんかダメなのよ、そのう~匂いとか、味とかで」
「私は多分平気だと思う。求められないから経験無いけど、一気にゴクンってすればいいんじゃないの?ちょっとだけでしょう」
「朋美はいいなあ~颯真さんってそれほど性欲が強いって感じがしないから」
「まあね、佑太さんは好きそうだもんね、カッコいいけど、そういう事が辛いわね」
「断り続けてもいいかしら?それとも最初からしない方が良いと思う?」
「嫌なことははっきりと言った方が良いと思う。この先長いんだしね」
「そうね、そうよね。次から断ろっと」
朋美は仲の良い二人にもちょっとした悩みがあることにホッとした。
それは自分たちには何も悩みが無いことがより嬉しく感じられたからだ。
*お断り:世界史と女生徒の恋愛でここまで進んできましたが、都合により一旦打ち切りとさせて頂きます。継続は世界史の勉強をもう少ししてから、近代の戦争と平和への歩み辺りから再開したいと考えております。
作品名:「歴女先生教えて~パート2」 最終回 作家名:てっしゅう