遅くない、スタートライン
序章
今日も雨…梅雨時期なので仕方ないのか。窓ガラスの向こう側は薄暗かった。
私はベッドから手を伸ばし、カーテンを少し開けた。数日前の私なら、
ベッドから手を伸ばして、カーテンを開けるという行為はしなかった。
数日前に、近くに住む姉が時々私の様子を見に来てくれた。
その時に食べ物と書店の名前のついたビニール袋を置いて行ってくれた。
私はその時は何も考えずに、書店のビニール袋を手に取っていた。
新刊書だろうか?目の覚めるようなコバルトブルーで、
表紙にはかもめが二羽だけ印字されていた。
こんな本見たことない…本のタイトルもないし、
著者名もない。それが本からの誘いなのか、
私の指は無意識にページを繰っていた。
今日も雨…梅雨時期なので仕方ないのか。窓ガラスの向こう側は薄暗かった。
私はベッドから手を伸ばし、カーテンを少し開けた。数日前の私なら、
ベッドから手を伸ばして、カーテンを開けるという行為はしなかった。
数日前に、近くに住む姉が時々私の様子を見に来てくれた。
その時に食べ物と書店の名前のついたビニール袋を置いて行ってくれた。
私はその時は何も考えずに、書店のビニール袋を手に取っていた。
新刊書だろうか?目の覚めるようなコバルトブルーで、
表紙にはかもめが二羽だけ印字されていた。
こんな本見たことない…本のタイトルもないし、
著者名もない。それが本からの誘いなのか、
私の指は無意識にページを繰っていた。
作品名:遅くない、スタートライン 作家名:楓 美風