詩③
自分の顔を知りません って自虐
でもそれ程に 他人の顔色伺っている
自分がどう感じたかは二の次三の次
まずあなたがどの状態であるか
それに適した言葉を引き出し
献上する様に捧げるのだ
素晴らしいです 同じ考えです
喉元にまで出かかった言葉を飲み込んで
行き場を失った感情を毒で焼き殺し
胸を抑え床をのたうち回る
相殺できなかった本心が暴れる
思考回路がヒートする 意識を失う
自分の感情知りません って自虐
だって毎晩毎晩殺してるもの
残らず一つ一つ 喜び 怒り 哀しみ 憎しみ
残りはなんだっけ?
アルバムを開く 純真な笑顔にピース
とっくに亡くなった自分だった
毒で殺した 幼い自分だった
ぽつりと雨が降る 褪せた写真に染みを作る
気付くと回す 青いキャップ
ツンと鼻を刺す アルコール
失明の恐れ有り 経口禁止
これ以上に失うものなど もうなかった