「歴女先生教えて~パート2」 第二十四話
前回紀元前500年頃に「知の爆発」と呼ばれる分化的発展があったと書きました。
ギリシャにはパルテノン神殿がつくられたり、ヘロドトスのような歴史家や有名な三大悲劇詩人などの天才が数多く出現しました。
その中で興味深いのはソクラテスです。
イオニア学派と呼ばれる自然哲学者たちの興味は、外界にありました。
ところがソクラテスは、初めて人間の内面に考察を向けました。
「汝自身を知れ」
ソクラテスによって哲学が転回したのです。
ソクラテスを師とするプラトンがアカデメイヤ(大学)を作りますが、彼は若い頃に、南イタリア(マグナグレキア)のピタゴラス教団で勉強していました。
有名なピタゴラスの定理を唱えたピタゴラスはインドで生まれた輪廻転生を信じていました。
プラトンの二元論(魂と肉体)はこの師のピタゴラスからの影響だったと言えます。
プラトンの弟子のアリストテレスは、天才的な人で、いろんな学問を集大成します。
西洋学問の根底にある論理的な思考方法は、アリストテレスによってほぼ完成されました。(出口治明著:全世界史講義より、抜粋)
いよいよ夏休みに入った。
終業式が終わって、未海と朋美は帰ろうとする美穂に最後の打ち合わせをしたいと、図書館のカフェに誘った。
「先生、集合場所と時間はどうすればいいのですか?」
「そうね、盆休みの時間だから早めに電車の切符は買っておいた方がいいと思うわ。行きは一緒の電車にしましょう。帰りは主人の実家に寄って泊まって帰るから、あなたたちだけで帰って頂戴」
「はい、そうします。切符はどうやって買いますか?席が離れるのは嫌なので、一緒に買いに行きたいです」
「未海さん、先生が立て替えて買っておくから心配しないで。帰りの分だけは自分たちで買っておきなさいね」
「本当ですか?ありがとうございます。お金は先に払いますので金額が解ったら教えてください」
「いいのよ、乗る時に払ってくれれば。それよりこれね、渡そうと思って持っていたの」
美穂は小さな紙包みを未海に渡した。
中を見て未海も朋美も真っ赤な顔になっていた。
「先生・・・ありがとうございます」
「可愛いのね、赤い顔して、ハハハ~ 今が一番いい時ね、余計なことだけど、必ず最後まで着けたか確認するのよ。こればかりは練習できないから慎重にね」
「イヤだ~練習だなんて・・・先生はちゃんと見届けたのですか?」
「私は結婚する予定だったからそれほど不安には感じなかったので彼に任せたけど、なんかモジモジしてたね、ハハハ~」
「そう言われると心配になってきました」
「じゃあ、先に一つ渡しておいて着ける練習をしてもらったらどう?」
未海と朋美は顔を見合わせて頷いた。
ギリシャにはパルテノン神殿がつくられたり、ヘロドトスのような歴史家や有名な三大悲劇詩人などの天才が数多く出現しました。
その中で興味深いのはソクラテスです。
イオニア学派と呼ばれる自然哲学者たちの興味は、外界にありました。
ところがソクラテスは、初めて人間の内面に考察を向けました。
「汝自身を知れ」
ソクラテスによって哲学が転回したのです。
ソクラテスを師とするプラトンがアカデメイヤ(大学)を作りますが、彼は若い頃に、南イタリア(マグナグレキア)のピタゴラス教団で勉強していました。
有名なピタゴラスの定理を唱えたピタゴラスはインドで生まれた輪廻転生を信じていました。
プラトンの二元論(魂と肉体)はこの師のピタゴラスからの影響だったと言えます。
プラトンの弟子のアリストテレスは、天才的な人で、いろんな学問を集大成します。
西洋学問の根底にある論理的な思考方法は、アリストテレスによってほぼ完成されました。(出口治明著:全世界史講義より、抜粋)
いよいよ夏休みに入った。
終業式が終わって、未海と朋美は帰ろうとする美穂に最後の打ち合わせをしたいと、図書館のカフェに誘った。
「先生、集合場所と時間はどうすればいいのですか?」
「そうね、盆休みの時間だから早めに電車の切符は買っておいた方がいいと思うわ。行きは一緒の電車にしましょう。帰りは主人の実家に寄って泊まって帰るから、あなたたちだけで帰って頂戴」
「はい、そうします。切符はどうやって買いますか?席が離れるのは嫌なので、一緒に買いに行きたいです」
「未海さん、先生が立て替えて買っておくから心配しないで。帰りの分だけは自分たちで買っておきなさいね」
「本当ですか?ありがとうございます。お金は先に払いますので金額が解ったら教えてください」
「いいのよ、乗る時に払ってくれれば。それよりこれね、渡そうと思って持っていたの」
美穂は小さな紙包みを未海に渡した。
中を見て未海も朋美も真っ赤な顔になっていた。
「先生・・・ありがとうございます」
「可愛いのね、赤い顔して、ハハハ~ 今が一番いい時ね、余計なことだけど、必ず最後まで着けたか確認するのよ。こればかりは練習できないから慎重にね」
「イヤだ~練習だなんて・・・先生はちゃんと見届けたのですか?」
「私は結婚する予定だったからそれほど不安には感じなかったので彼に任せたけど、なんかモジモジしてたね、ハハハ~」
「そう言われると心配になってきました」
「じゃあ、先に一つ渡しておいて着ける練習をしてもらったらどう?」
未海と朋美は顔を見合わせて頷いた。
作品名:「歴女先生教えて~パート2」 第二十四話 作家名:てっしゅう