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藍城 舞美
藍城 舞美
novelistID. 58207
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ファイト!ライダー!

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 ― 帰り道、車の中で、志のぶがふいにつぶやいた。
「ジョアキムさんが襲われそうになったとき、何だか戦闘員たちがバタバタ倒れたけど、あれは何だったのかしら」
「ああ、あれか。何だか分かんなかったが、すごかったな」
 話を聞いていた晴子が、興味深そうに尋ねた。
「え?私が来る前に、何かあったの?」
「実はね、ドラムのジョアキムさんがショッカーに向かって、何か言ったように見えたの。そしたら、さっき言ったようなことが起こったの」
 晴子の目が、ぱっちりと開いた。
「それ…もしかして、『覇気』を発動したんじゃないかしら」
「何だ、その『覇気』ってのは?」
「何て説明すればいいかしら。…そうねえ、スターウ○ーズのジェダイが使う『フォース』ってあるでしょう?あれに近いものと思えばいいわ」
 志のぶが、信じられないといったふうに尋ねた。
「ジョアキムさんに、そんな力が!?」
「うん…、私の推測でしかないけど」
 運転しているおやっさんが、口を挟んできた。
「もし晴子ちゃんの推測どおりなら、ショッカーが黙っちゃいないだろう」
「…そうですね」
 すると、剛が反論した。
「何言ってんだ!あのお方は、ものすげえ強運の持ち主なんだ。ちょっとやそっとじゃ被害に遭わねえよ」
 晴子は、話を続けた。
「あるいは、人知を超えた能力を持つ人は、人知を超えた存在に守られているのかもしれない」
「私たちも、そうなのかしら」
「そうだといいわね」
 晴子はふふっ、と笑った。


 スナック「アミーゴ」に到着後、一文字が封筒を開いてみると…。中に入っていたのは、「Φ」のシークレットライブ、それも日本公演のチケット5枚だった。それを知って、納谷夫妻が興奮したのは言うまでもない。

                               (了)