CLUB STRADA
RADIANT PEARL
その日のライブのオープニングナンバーは、リズミカルに扉をたたくようなティムの軽快なギターリフで始まる、「RADIANT PEARL」。イントロを奏でるヒューゴのエレキギターは、さながら第二のヴォーカルである。フィルのヴォーカルが入ると、リズム隊はさらに波に乗り、ジミーに至っては、楽しみまくった顔をして、堅固なベースを響かせる。思わずヘドバン(頭を上下に振るアクション)をしたくなるメロディーに乗せ、音程もリズム感も文句なしのフィルの歌声が、ライブハウスいっぱいに響く。
キャッチーなメロディーのサビに入ると、ジミーがコーラスに加わり、客席のファンも一体となって歌う。間奏のギターの競演は、まるで聖剣で切り裂くようなティムのギターサウンドから、ファンのハートをピンポイントで撃ちまくるレーザー光線のようなヒューゴのギターサウンドにバトンタッチされた。間奏の終わりには、ジミーの重厚なベース音が静かに走り、再びフィルの伸びやかなヴォーカルが始まる。
2回目のサビに入ると、リズム隊全員がコーラスに入り、観客は腕を前後に振って波をつくった。1曲目から、「LOVE BRAVE」とファンとが、完全に一体となったのだった。
作品名:CLUB STRADA 作家名:藍城 舞美