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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「歴女先生教えて~パート2」 第十八話

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「先生に相談する?何を?」

「泊まれるところとか、遊ぶところとかを聞いてみたい」

「先生だろう?そんな話をして許してくれるのかい?」

「大丈夫よ、恋愛を応援してくれているから、頼れるって思う」

「ふ~ん、女どうしってそういうことが出来るんだ」

「先生は美人だし、理解あるし、会ってみると佑太も好きになるよ、きっと」

「ええ?オバサンだろう?」

「なんという事を!失礼な。謝りなさい!」

「なんで謝らなきゃいけないんだよ、随分歳上なんだろう?」

「30代ぐらいの女性に対して、オバサン呼ばわりは失礼っていう事よ。自分の母親が他の男性からオバサンって言われたら、その通りだって思えるの?」

「う~ん、そういう事か。すまん、謝るよ」

未海は佑太に初めて自分の感情をぶつけていた。

美穂の授業が始まる。

「前回は古代ギリシャやローマにおける民主制の起こりまで話しました。都市国家が大きくなると戦争の規模も大きくなる。ポエニ戦争のように期間が長引くとローマ軍の主力をなす自作農民たちは、原則として自前で戦争に参加している訳だから、財力が無いと戦えないのね。負担に耐えかねた人は土地を売って小作農になる。彼らが手放した土地は、貴族などの大土地所有者に吸収されて、奴隷が耕作をするようになる。国政改革に立ち上がったグラックス兄弟という人がいたんだけど、没落してゆく平民たちを救うことは出来なかった。それは、元老院を牛耳っているのが大土地所有者たちだったからよ。改革案は猛反対されて、二人とも殺されてしまったの」

「酷い話ですね。戦争に駆り出しておきながら、その人たちを救おうとしたグラックス兄弟を殺してしまうだなんて」

「そうね、いつの時代も権力者たちは利権を失うことを恐れて、力づくで抑え込もうとする。次に軍制そのものを変えようとマリウスという人が立ち上がるの。失業者達に注目して、市民皆兵制を志願兵制にかえたの。しかし、志願兵には賃金を払わないといけないから、財力がある有力市民たちは雇用するのね。私兵を持った有力市民たちはその武力を背景に、我が物顔になって行く。そして、マリウスとかつての部下だったスッラによる内戦がおこるの」

*スッラはマリウスが病死すると一気呵成に民衆派だったマリウス支持者たちを粛清して、独裁官になり共和制ローマをゆるぎないものにしました(スッラ体制)
しかし、マリウスの義理の甥にあたるガイウス・ユリウス・カエサルによって倒され、カエサルの大甥で養子のアウグストゥスによって、共和制ローマは終焉を迎えます(ウキペディアより抜粋)