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小学校テロ事件

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全てを最初からやり直して、あの日の事件を防ぎたい。


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運動場で大きな爆音が聞こえた。
と、同時に、砂埃が保健室の窓から入ってきた。
大きな煙を作り、赤い火が、上空20mほど、立ち上がっていた。。
地面はえぐれ真っ黒に焦げていた、

今、俺がみているものはあの事件。

過去をやり直せる!?
疑問は色々あったが、これは夢ではないという確信。
どういうわけが、やり直せる確信があった。

保健室の扉まで駆ける。
目の前には、大柄の男が立っていた・・・拳銃を構える寸前だ。
大男は警察官だった。昔の俺は、その人が私服警官だったから、その正体に直ぐに気付けなかった。

犯人が目の前にいて直ぐにでも殺される予定の警官。
警官は銃を構えた。殺されるまで5秒もない。

犯人は弾を正確に心臓に当てられる技術がある。。
ここで警官が一撃目を避けられたしても、2撃目は避けられないだろう。
逃げようとしても殺されるかもしれない。

悪いと思ったが警官に向かってタックルした。
犯人は子供相手に油断するタイプだったから、安全さえ確保させれば油断して何もしてこない筈だ。

警官「な、なんだ君! 私から離れなさい!」
 
不慮の出来事に何もできなくなった警官



犯人も突然に出来事に我を失っていた。というより

「わははっははは」

 笑った。

犯人「ここで死ぬ予定だった筈の人が生き残る。それもいいかもね・・・」

なにが笑えるのだろうか。俺は警官の銃を取り犯人に向けた。

いつでも撃てる。犯人は無防備にしてる。

犯人「いいの? ここで僕を殺しちゃうと、未来が無くなって、君の帰る世界が無くなるよ?」

俺「はあ?

犯人「まあ、この世界で生きていくというのなら話は別だが・・・

俺「どういう意味だ?

犯人「君は未来から来たのだろう? 君が僕を殺せば確かに未来は変わるだろう。だけど、その未来には、事件を経験しなかったもう一人の君が存在する。そんな未来世界に戻っても君の居場所はないのだよ・・・

俺はしばし考えた。いわゆる時間パラドクスみたいな類だろうか。
しかし、居場所がないにしても、悲劇を防げるのなら、ここで殺した方がいい。

犯人「君は僕に仲間がいないと思っているのだろうね。だけど、僕は僕という仲間が別時空にいるんだ。ここで死んだとしても、その仲間が同じことをやりに来るのだよ・・・だから

犯人は全てを言いきる前に俺に殺された。
その顔は悲しみでも絶望でも、ましてや痛いとすら言ってなかった。
犯人の死体はただただ笑顔だった。







犯人の言葉が示したとおり、元の世界は何も変化していなかった。
というより只の夢か。

俺は過去にタイムスリップしたと思い込んでいたが、ただ夢をみただけなのかもしれない。
自身の願望を求めて夢をみていた。

リアル過ぎて夢の境界線がどこからだったのかは判らないが、意識は慰霊碑の前に立ってるところから再開した。

俺はこの世界で犯人を捜す目的が残ってる。
翔太をあんな目にあわせた罪を償わせるつもりだ。
その為にもSWAT入隊試験を受けたい。対テロリストに重点を置いた捜査部がそこにあるからだ。


作品名:小学校テロ事件 作家名:西中