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てっしゅう
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「歴女先生教えて~パート2」 第十三話

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未海はこの日ある男子と市内の公園に来ていた。
県立高校に通うバスケット部のボーイフレンド(中西)ではない男の子だった。

思い出していたことがあったのだ。
それは美穂に言われた、「あなたのことを好きになった人を大切にしなさい」という言葉だ。一週間前の学校帰りに突然手紙を手渡され、びっくりして中を読んでみると、

「中西のことが好きなことは解っていますが、ボクはあなたのことが好きです。帰り道で時々すれ違ってとても気になっていました。お友達になってください」

と書かれてあった。そして携帯の番号も添えてあった。
その文面に未海は中西と同級生か同じ学校の生徒だと感じた。

早速朋美に相談すると、

「やったじゃない!告白されるなんて素敵じゃない?会うだけ会ってみたら」

と言われたのだ。
三日ほど悩んで、そうかも知れないと手紙の主にショートメールでラインのIDを知らせて、ほどなく繋がった。
そして会話が続く。

「今度の日曜日に会って欲しい」

最後はそう書かれていた。

「会うだけならいいよ」

そう返事した。
喜びを表すスタンプが届いて、約束の時間を確認し合った。
彼は県立高校に通う三年生の荻本佑太(おぎもとゆうた)と解った。

「ねえ、荻本さんは私のどこが気に入ってくれたの?」

未海は素直に先ずそのことを確かめたかった。

「未海ちゃんは、可愛いから好きになった」

ええ?と感じたが、もう一度尋ねた。

「可愛くなんかないよ。気を遣ってくれなくても構わないけど」

佑太は未海の顔をじっと見ながら、

「そんなこと言うなよ。本当のことなんだから」

と返事した。

未海は嬉しかった。たとえある程度のお世辞だと解っていても、少し不安定な精神状態の時にはスーッと入ってくる言葉だったからだ。
好意を抱いているバスケ部の中西とは会えないし、連絡も来ない。ちょっとイライラしていた時期だっただけに、この誘いは偶然とは思えない気持ちにも感じていた。

未海は父親に似て背も高くスタイルは良かった。対照的に朋美はふっくらとした色白な容貌だったが、二人とも顔には自信が無かった。
だから、可愛いと言われると嘘だと感じてしまう性格であったのかも知れない。

「荻本さんは私が中西さんを好きなこと知っているのよね?」

「ああ、奴は同級生だし、未海ちゃんのこと話していたから知っているよ。でも、俺は奴には負けない。それは勉強だって、未海ちゃんを好きになることだってだ」

何という力強い言葉なんだろう。
彼の自信はどこから来るのだろうと思えた。