☆高枝切りバサミに切られし魂☆
こんにちわ!
こんにちわ!
こんにちわ!
こんにちわ!
こんにちわ!
こんにちわ!
「こんにちわーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
昇天!
ガクリ!
<レビン視点>
こんにちわって、凄く元気に挨拶されたよ?
竜馬さん、もしかして、それ程、苦しくないのかな?
でも、凄い汗だ。
汗だくだく
そうだよね。今日は外暑いものね。真夏だものね。
こんな暑い日に、営業してるのだから、そりゃあ、大変だよね。汗かいて当然だよ・・・
しごと、ご苦労さまです。
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<竜馬視点>
「お仕事、ご苦労様です」
はあ!?
苦労??
苦労ってもんじゃないぜ?
オレの苦しみを判ってて、理解して出た言葉だとしたら
完全にオレを見下してるなコイツ
オレがどれだけ毎日がんばって働いてると思ってるんだ。
誰のお陰で、お前の生活が養われてると思ってるんだ?
本当なら、お前は死んでた筈なんだ。
あの時、高枝切りバサミさえ現場に残さなければ、こんなことにならなかった。
ちくしょう!
ちくしょーーーう!!
死んでやる!
華々しくココで死んで、何もかも終わりにしてやる!
みてよろ、鬼嫁!
旦那が被害者をレイプして凄惨な事件を起こす様なキャラだったと、世間から白い目にさらされればいいさ
みてろよ、レビン
ひょうきんな顔をグチャグチャに歪ませてやるぜ!
殺す前に、やるだけやってから、死んでやるぜ!
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「凄い汗ですね。ハンカチをどうぞ」
え? なんで?
なんで、なんでオレなんかにくれるの?
そうか、なるほど。
こいつは、オレのダンディーな魅力に気付いたんだな。
慰謝料返済にも逃げることなく、鬼嫁からも逃げる事なく、、がんばってる人間について、惚れない人間がいないはずがない。
がっはははははは!
流石オレだ!
がんばってきたのだから、報われて当たり前なのだ。
しかし、どうやって不倫しようかな。
万が一鬼嫁にバレル様なことがあったら死んでしまうしな。
そうか! 密会するには、この病院が丁度いいじゃないか!
被害者への見舞いという名目にすれば、いくらでも堂々と会いに来れる。
ベットも豊富だし、Hはやりたい放題だ。
がっはははははは!
うひひひひひひひ!
しかし、今日は他の病院も回らないといけないから、一先ず、これにて失礼する。
ハンカチありがとう!!
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<レビン視点>
うw
どういう訳か、竜馬さん、物凄く元気になったよ?
なんでだろう?
しかも、物凄い笑顔だった。
あんな笑顔、今まで見た事___
【その時、レビンの中に電流が走った】
【笑顔について、過去に封じ込めていた沢山の笑顔の光景を思い出した】
そう、ボーイズラブである。
過去、何百とBL漫画を読み、妄想の中で笑顔の男児同士をちょめちょめさせていた。
今、レビンは猛烈に感動してる。
記憶の奥底に眠るエクスタシーを思い出したのだ。
レビンは秋葉原に急いだ。
BL漫画が読みたくてたまらないのだ。
乙女ロードを駆け抜ける。
見知ったオタクたちのウナジに反吐しながら、駆け抜ける。
レビンは沢山のBL漫画を買み、そして再度乙女ロードを駆け抜けた。
___どしゃあん!
レビンは何かにぶつかった。
BL漫画に気をとられていたせいで、前が見えなかった。
「いてててて」
「大丈夫? 怪我はない?」
レビンがぶつかったのは、綺麗なお姉さんだった。
綺麗なお姉さんは言った。
「へえ、君、レビンっていうの? かわいいわ~
私は美咲っていうの、よろしくね
……ところで、怪我はない?」
美咲はレビンの体をあちこち触りはじめた。
怪我を確認する目的だが、秘所にまで手を伸ばそうとする。
美咲はガールズラブ、いわゆるレズビアンだった。
レビンは直ぐにその事に気付き、走って逃げ出した。
しかし、甘かった。
レビンはこの時、美咲に財布を抜きとされていた。
その後、美咲は財布を交番に届けるのだが、財布から身分証を確認し、レビンの自宅を割り出していた。
レビンはこの日から美咲からストーカーされるのだった・・・
作品名:☆高枝切りバサミに切られし魂☆ 作家名:西中