売れっ子AV女優のなれの果て
しかも、聞けば聞くほど、様子がオカシクなって、私に迫るというか、付き合おうとか言ってくる様になって・・・
とりあえず、お断りしたけどねww
昔の理想の先輩と今の先輩のギャップを比べてると、ホントに訳が判らなかった。
男は皆、こうなるものなのか?
いやいや、判らん。サンプルが少なすぎるし・・・
そんな、もんもんとした疑問を抱えたある日、ショップにAV女優がやってきたの。
ビックリしたよ~。沢山のブ男がサインとか握手とか求めるんだよ。きもい~
良くまあ女優さんは耐えられるものだなぁあ~
と、半ば関心し、あっけに取られていたら、その人が私の近くに寄ってきて言ったの。
「君AVとか興味ある?」
なんでそんな事聞くのか良く判らなかったけど、興味が無いと答えたの。
そしたら凄くガッカリしてて、将来AV女優をやって欲しいとかなんとか。
まあ、自分で言うのもあれだけど美形だし、まあ、その気持ちは判らんでもない。
でも、なんでAV女優さんがAV女優さんを誘うのか、少し疑問だったのね。
それに思ったよりも気さくな感じで話すものだから、ついでに今まで感じてたモヤモヤも聞いてみたんだ
そしたら、先輩と同じ事を言ったんだ。
「女に判る筈ない」って、
AV女優でも、判らないなんて、意味が判らない。
じゃあ、どうやって演技しているのか聞いたら、「監督の指示に従う」とか「台本を読む、練習する」と答えが返ってきたのね。
この時の事は上手く説明できないのだけど、なぜだが、その人がカッコよく見えたのね。AVって言っても、結局は役者さんがやってるんだなって。
そう思うと、なんかDVDの中身どうのこうのより、仕事の方に興味が出てきたというか、それで色々、聞いてたら、更に興味が沸いて来てさ、
そしたら女優さんがアエギ声を生で見せてくれるのだけど、これが妙に面白いのw
鼻くそ穿りながら、喘ぐもんだから、色気もセクシーさもありもしない。
こんな人を男共は崇拝しているんだと思ったら、笑いが止まらなくてさ・・・
今、思えば、この時点でAV業界に転進するのは決まってたのかもしれない。
その人に洗脳されて、気が付いたらスタジオに言ってて、プレイを生でみて。
テレビで見るより生々しくなくてさ、本番も始まってはカットし、取ればカットし、思っていたSEXとは、まるで違ったのね。
勿論、男に抱かれるのは同じだけど、最初思ってたほど、嫌悪感は感じなかったのね。
ちょっとだけ、男優さんの筋肉さわったりで・・・
色々と、男優さんにも聞いたのね。
そしたら、今度はAV女優さんと同じ答えが返ってきたのね。
台本や監督に従うとかは同じだし、あまりエッチな気分でやってないそうでした。
何回も何回も美女の裸みてたら、3年で飽きるそうで、後は演技力が全てとか・・・
やらせプレイとか言って、実際はHなしでHのしているように見せかけるだけの仕事もあるそうで・・・
その高い給料を聞いた時は「あ、仕事やめたい!」って 即効で思ったね。
こっちの方が遥かに手っ取り早いし、メイクして髪型変えたら身分なんてまず、ばれないらしいし・・・
そんな感じで金に目がくらんで誘われたね。
けど、ばれちゃったw
だってさ、急に金回りが良くなるんだよ。
ついつい遊びほうけるさ。
でもさ、周囲が私をおかしな目で見るようになってさ、援助交際してるとか、風俗してるとか、悪い噂が近所に流れる様になったのね。
悔しかったよぁ。本当の事は言えるはずもないし、ただ耐えるしかない。
でも、耐えれば耐える程、ストレスが溜まるというか、発散したくなって金使っちゃう。そんな事してたら、親に問い詰められちゃって・・・
つい本当の事、言っちゃったの。
信じて欲しかったの。
やましいことは何も無いって、
だけど、理解されなかった。
世間知らずの恥で、楽して稼ごうとしてるとか、フシダラだとか。
直接、言われた訳じゃないけど、そんな風に思われてるのをヒシヒシ感じた。
そんで止めろと言われたときなのだけどさ、なんか自分の人生を否定された気がしたんだよね。
自分で選んで働いて、希望を持って努力して、でも、そのことは親は判ってくれなかった。
表面上判った振りをしているとしか見えなかった。どこか軽蔑の眼差しが見えた気がして・・・
この時、魔がさしたのだと思う。
もう、既に仕事相手の男の人に抱かれるのは慣れてたし、本物をやってもいいような気分でいたの。
で、やって、流されて仕事引き受けてしまったのね。
その後はあんまり覚えていない。
今までの仕事内容がさま変わりして忙しくなったし、あれこれ考えなくても良かったし・・・
自分の事を判ってくれない親なんて、もう、どうでも良くなってたし、だから自分からバラシタノだと思う。
復讐心みたいなものかもしれない。
今思えば、凄く後悔してるけど、今更、どうにもならない。
最後に見たのは親の泣き顔だったかな
それが、吹っ切らせたのかも。。。
たぶん。そうだ。
そうだと思う。
私の事を必要としてくれる仲間と視聴者、彼らの幸せが、もう、既に私の幸せみたいなものになってたからね。
そういう証が形で残るものだから、どうしてもこの世界で更に大きな証を残したかったの。
別に寂しくないよ。私にはココがあるし。
・・・・・
確かにね、勿論、そうしなきゃ自分の存在価値が認識できなかったのもあるけど・・・
そういうのを考えるのは、もうメンドクサイよ。
え?
今更?
自分から会ってどうすんのさ?
謝れないよ・・・
仕事だってあるし、金使っちゃうし、やっぱ金欲しいし・・・
だからさ、別にいいじゃん。
もう! ほっといてよね!
ウルサイ!
もう、寝るんだから静かにしてよね!
作品名:売れっ子AV女優のなれの果て 作家名:西中