ヤクザが麻薬とVRゲームの二つに依存してしまって
いきなりの愚痴
ヤクザ的にはさ、麻薬を売らなきゃいけないわけ。VRで遊んで仕事をおそろかにしたら、いけなんですよ?
麻薬が売れないと、怒られるから、ついついVRしたくなるし、我慢したらイライラするからVRしたくなるし、で、仕事の合間、お手軽に吸引できる麻薬をやるでしょ? ヤクザならこの気持ち分かってもらえると思うのだが……
俺は今ね、VRゲーム(仮想現実)の中でもプレイヤー仲間に愚痴をこぼしてんねん。
ついでに覚醒剤でキマってるから、仮想現実の中でもラリってますねん。
ゲーム仲間はそういうヤクザな人がニガテなカタギだから、友達解約してくのな。
俺が馬鹿なのは分かってるつもり。でも、まさか覚醒剤使ってゲームやったら思考回路がこんなにもグダグダにかるなんて、説明書にでも書いといて欲しかった。唯一のゲーム友達無くしてしもうたから、凄く寂しい。喪失感で一杯やねん、
そんなオレが、ある日、ヤクザの頭に呼び出されて、
そんなオレが、ある日、ヤクザの頭に呼び出されて、
「お前ん、VRやっとる言うとったなあ?」
もしかして、ゲームのことで、また怒られるんかなと思ってたら
「VRの中で覚醒剤は売れるんか?」
「はい?」
「だから、VRネットゲームあるやろ? そこをヤクの密売の拠点にするんや。なあ、できるやろ?」
確かにやろうと思えばできる。仕事しながらVRできるなら言うことないし、
「できます!」
「そうかそうか! 良く言った! じゃあ、おまえ、平井組の頭になれ。そこの組員、自由につかってええけぇのう!」
「ちょ!」
唐突過ぎて話が見えない。俺がヤクザの頭だって?
サラリーマンでいったら、課長クラスが、いきなり社長クラスに昇進する様なものだぞ
平井組は小さいとはいえ、組員は30人もいる。平井組とは、今はオレが所属してる山口組山口総会からの直轄子分組織になる。組員は本家より少ないもののの現場で最前線にいる兵隊であり、
血の気が多いやつらの集まりである。
そんか猛者たちをオレが束ないといけない。
本家山口組が表向きな会社組織とすれば、平井組は裏側で表組織を支える暴力団組織だ。そんな平井組がもし警察にパクられることになったら、芋ずる式に本家山口組に迷惑が掛かる。責任はとても重い役回りであり、正直自信がない。 それに平井組といえば兄貴達(サラリーマンでいうとこの系列会社の社長やら部長のこと)のシノギになってる。おいそれと下っ端の俺なんかが手を出したら、勘違いされてなにをされるやら……
「おい! 返事をせんかい! ちゃんと聞いとんのか我われは!」
「はっ! はい! もちろんやります! かしら張らせていただいます!」
勢いで返事をしてしまった。
「ほな、さっそく取り掛かってくれ、組の方にはもう連絡しといたけえのう」
「あの、一つよろしいですか?」
「なんや、まだあるんか?」
「はい、平井組の頭の件について原の兄貴は、なんと言っているでしょうか?」
原の兄貴=原誠司は誰よりも任侠的で上下関係に厳しい
「あ、そういうことか、お前まん、肝っ玉が小さいのう! そもそもコレ、原自身の提案だから大丈夫や」
???
どういう事だ?
なぜ兄貴分が舎弟みたいな立場になる必要が?
「ええから、お前ん、はよ行ってこい! 後のことは、腹に聞けばええから!」
ヤクザ的にはさ、麻薬を売らなきゃいけないわけ。VRで遊んで仕事をおそろかにしたら、いけなんですよ?
麻薬が売れないと、怒られるから、ついついVRしたくなるし、我慢したらイライラするからVRしたくなるし、で、仕事の合間、お手軽に吸引できる麻薬をやるでしょ? ヤクザならこの気持ち分かってもらえると思うのだが……
俺は今ね、VRゲーム(仮想現実)の中でもプレイヤー仲間に愚痴をこぼしてんねん。
ついでに覚醒剤でキマってるから、仮想現実の中でもラリってますねん。
ゲーム仲間はそういうヤクザな人がニガテなカタギだから、友達解約してくのな。
俺が馬鹿なのは分かってるつもり。でも、まさか覚醒剤使ってゲームやったら思考回路がこんなにもグダグダにかるなんて、説明書にでも書いといて欲しかった。唯一のゲーム友達無くしてしもうたから、凄く寂しい。喪失感で一杯やねん、
そんなオレが、ある日、ヤクザの頭に呼び出されて、
そんなオレが、ある日、ヤクザの頭に呼び出されて、
「お前ん、VRやっとる言うとったなあ?」
もしかして、ゲームのことで、また怒られるんかなと思ってたら
「VRの中で覚醒剤は売れるんか?」
「はい?」
「だから、VRネットゲームあるやろ? そこをヤクの密売の拠点にするんや。なあ、できるやろ?」
確かにやろうと思えばできる。仕事しながらVRできるなら言うことないし、
「できます!」
「そうかそうか! 良く言った! じゃあ、おまえ、平井組の頭になれ。そこの組員、自由につかってええけぇのう!」
「ちょ!」
唐突過ぎて話が見えない。俺がヤクザの頭だって?
サラリーマンでいったら、課長クラスが、いきなり社長クラスに昇進する様なものだぞ
平井組は小さいとはいえ、組員は30人もいる。平井組とは、今はオレが所属してる山口組山口総会からの直轄子分組織になる。組員は本家より少ないもののの現場で最前線にいる兵隊であり、
血の気が多いやつらの集まりである。
そんか猛者たちをオレが束ないといけない。
本家山口組が表向きな会社組織とすれば、平井組は裏側で表組織を支える暴力団組織だ。そんな平井組がもし警察にパクられることになったら、芋ずる式に本家山口組に迷惑が掛かる。責任はとても重い役回りであり、正直自信がない。 それに平井組といえば兄貴達(サラリーマンでいうとこの系列会社の社長やら部長のこと)のシノギになってる。おいそれと下っ端の俺なんかが手を出したら、勘違いされてなにをされるやら……
「おい! 返事をせんかい! ちゃんと聞いとんのか我われは!」
「はっ! はい! もちろんやります! かしら張らせていただいます!」
勢いで返事をしてしまった。
「ほな、さっそく取り掛かってくれ、組の方にはもう連絡しといたけえのう」
「あの、一つよろしいですか?」
「なんや、まだあるんか?」
「はい、平井組の頭の件について原の兄貴は、なんと言っているでしょうか?」
原の兄貴=原誠司は誰よりも任侠的で上下関係に厳しい
「あ、そういうことか、お前まん、肝っ玉が小さいのう! そもそもコレ、原自身の提案だから大丈夫や」
???
どういう事だ?
なぜ兄貴分が舎弟みたいな立場になる必要が?
「ええから、お前ん、はよ行ってこい! 後のことは、腹に聞けばええから!」
作品名:ヤクザが麻薬とVRゲームの二つに依存してしまって 作家名:西中