傷痕と絆創膏
第四章癒えない傷痕
人生
誰もが
辿る路
生を享け
死に至る
誰もが
同じ経緯を
過ごすとしても
人それぞれ
選択肢は
違う
愛を失い
傷つき
哀しむ
時を経て
癒される
傷もあれば
新たな愛に
掻き消される
傷もある
そして
癒す事も
望まず
引き摺り
続ける愛も
ある
傷痕を
治療したくは
ない
過去に
摩り替える
気もなければ
進歩する事も
望んでは
いない
癒えない
傷痕を
隠す事も
塞ぐ事も
失った愛を
取り戻す
つもりも
なければ
傷心に
浸るつもりも
ない
ただ
傷痕を
刻んでいたい