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ヒトサシユビの森 4.クスリユビ

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クレームの処理で坂口がショッピングセンターに出かけた。
亮太は再び無人になった猟友会事務所に忍びこんだ。
夜間に懐中電灯だけで探すには限界があったため、昼間の明るい時間帯に探索せざるを得なかった。
今のところ、手がかりは壁に掛かっている写真のみ。おそらく山中には違いないが、それでは範囲が広すぎて所在がつかめない。
もしわからなければそのまま、山に入って見つかるまで捜す。
そのつもりで亮太は、書類を漁った。
書類の山に下にノートPCが見つかった。この中にデータがあるかもしれない。
亮太はノートPCを開いて画面を立ちあげた。パスワードを要求された。
「パスワードか・・・」
坂口が思いつきそうなパスワードを考えながら、ノートPCを探っていると、幸いにもパスワードらしきアルファベットが書かれた付箋がPCの底面に張りつけてあるのを発見した。
ログインし、ファイルを検索する。猟友会関係のファイルがいくつかあった。ひとつひとつ開いてみる。
写真、動画、メモパッド。それくらいしかファイルの種類はなかったが、目を通していくのに時間がかかった。そしてついに亮太は発見した。
小屋の場所がはっきり書かれた地図。
「これだ!」
亮太は思わず立ち上がった。
すると、目の前に坂口の顔があった。写真ではなかった。
「亮太、お前、ここで何してんだ」
凄む坂口に、亮太は一瞬ひるんだ。


つづく