赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま 11話から15話
赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま (11)
(11)妖艶な巫女姿
「不思議な雰囲気を持っている子やなぁ、あの子は。
はじめて見る子だが、いったいどこの子や・・・」
ファインダー越しに、ひたすら清子の姿を追い続けていた初老の男が、
ふっと、深いため息を吐く。
カメラから、疲れきった目を離す。
(久しぶりに熱くなった・・・・それにしても、なんとも魅力的な子やなぁ)
額から流れ落ちてくる汗を、こぶしでぬぐう。
初老の男が見つめる先に、6人の芸妓に取り囲まれている巫女姿の清子がいる。
美人ぞろいの芸妓たちよりも、白装束に緋袴姿の清子はひときわ輝いている。
この時期になるとこの男は、かならずあらわれる。
壇ノ浦の戦いから831年。平家の栄華を再現する祭りが、湯西川温泉の平家大祭。
湯西川温泉と言えば、平家の落人伝説の里。
落人伝説をもつ温泉街が、この時期だけ平家一色になる。
(11)妖艶な巫女姿
「不思議な雰囲気を持っている子やなぁ、あの子は。
はじめて見る子だが、いったいどこの子や・・・」
ファインダー越しに、ひたすら清子の姿を追い続けていた初老の男が、
ふっと、深いため息を吐く。
カメラから、疲れきった目を離す。
(久しぶりに熱くなった・・・・それにしても、なんとも魅力的な子やなぁ)
額から流れ落ちてくる汗を、こぶしでぬぐう。
初老の男が見つめる先に、6人の芸妓に取り囲まれている巫女姿の清子がいる。
美人ぞろいの芸妓たちよりも、白装束に緋袴姿の清子はひときわ輝いている。
この時期になるとこの男は、かならずあらわれる。
壇ノ浦の戦いから831年。平家の栄華を再現する祭りが、湯西川温泉の平家大祭。
湯西川温泉と言えば、平家の落人伝説の里。
落人伝説をもつ温泉街が、この時期だけ平家一色になる。
作品名:赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま 11話から15話 作家名:落合順平