物好き…
「葉月、また今日も、来てくれたんだ♡」
翌日の夜中。
大喜びのお菊さんに、葉月さんが謝罪します。
「昨日は 連れが、みっともなく逃げ出す姿を見せてしまって…」
「初見の時には、仕方ないって!」
「汚名返上したいと言う事で、本人も来ています」
挨拶を促された人物の背後には、別に数人の人影がありました。
「昨日の子だけじゃ…ないんだ。」
「研究会のメンバーです」
葉月さんは、一通り、同行者を紹介します。
「他にも見たがってる会員がいるんですけど…明日、連れて来ていいですか?」
お菊さんは、困った様な表情を浮かべました。
「ごめん。明日だけはちょっと、まずいんだ」
「え?!」
「自分の命日は…化けて出ちゃいけないって 決まりがあって……」
「…明日が、そうなんですか?」
「うん。ごめんね」
申し訳無さそうに俯かれて、葉月さんが慌てます。
「そんな! どうしても 明日じゃないと駄目だって訳でもないですし、気にしないで下さい!!」