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てっしゅう
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「歴女先生教えて~」 第二十六話

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待ち合わせ場所に少し遅れてやって来た拓真に海斗はいやみを言った。

「遅れるなよ、先生とイチャイチャしてたんじゃないのか?」

「何を言ってるんだ。会ってなんかいないよ。お前こそデートの帰りじゃないのか?」

「誰とデートしたって言うんだよ。まあいいや、それよりどこへ行こうか」

「焼肉にしよう。父さんにバイト代貰ったから1万円ぐらいなら持っているぞ」

「金持ちだな~おれも一万持ってきた。国産のカルビとロースが食いたいなあ~」

「ほら精肉店がやっている池田屋へ行こう」

「いいな。よし行こう」

池田屋は人気の焼肉屋だった。夏休み最後とあって家族連れで賑わっていたが、若い女性が座っている隣の席が空いたので案内された。

二人はチラッと女性の方を見て頭を下げて席に着いた。腹いっぱいに食べて、近くのイオンへ移動してフードコートでコーラを飲みながら会話する。

「なあ、本当のところどうなんだ、拓真は美穂先生と?」

「美穂先生と?」

「お前ら付き合っているんだろう?分かるぞ、そのぐらい」

「先生に迷惑だよ、そんなふうに思っていると。お前こそ高橋先生と付き合っているんじゃないのか?」

「おんなじだよ、先生に迷惑だよ」

お互いに顔をじっと見て、ちょっと間が空いた。そして、二人は笑い出した。

「俺たち上手く嘘がつけないなあ~」

海斗が言うと、拓真もそれに続けて、

「おんなじだ、ハハハ~」

「拓真、おれ高橋先生と会っているんだよ。先生は独身になるからやましいことは無くなったけど、普通じゃないよな。今はいいけど卒業したらどうなるんだろうって思うよ」

「そうか、ずっと付き合っていたんだな、やっぱり。美穂先生が高橋先生の様子からそうなんじゃないのかって話してくれたから心配はしてたんだよ」

「美穂先生といつから付き合っているんだ?」

「夏休み前かな」

「ふ~ん、じゃあ賭けはおまえの勝ちだ」

「そうなるな。でもここのお金はおれが奢るよ」

「サンキュー。なあ、美穂先生とはどうなっているんだ?」

「盆休みに先生の実家の富山に行ったんだよ。先生が来て欲しいと言ったから」

「ええ?先生の実家まで言ったっていうことは・・・結婚前提と言う事か?」

「そうだよ。父さんも了解してる」

「早いなあ~、そこまで進んでいたとは知らなかったよ。おれたちはまだそこまでは考えてないよ。向こうには子供が居るしね。真面目には付き合っているけど、どうなるかわからないよ」

「そうだろうなあ~おれも14歳年上だけど、お前のところはもっと上だろう?」