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「メシ」はどこだ!

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 鷹村がそう言って「大都」と「北魚」の二人に荷物を持たせて
「お義父さん。それに泰造さん。この事を告発しても無駄だと思いますよ。私としてはお義父さんやお兄さんが手を引いてくれたら、それで良かったのです。当局は完全に否定するでしょうね。それに豊洲移転で揉めている現在。そんな余裕は無いでしょうね。それじゃさようなら」
 鷹村はそう言って二人に荷物を車に乗せると三人で去って行った。残ったのは秀樹夫婦に親父さんと泰造親子だけだった。
「結局、闇は永遠に残ると言う事か」
 泰造がため息混じりに呟くと美菜が
「でも、ビルの地下って本当にダンジョンになっていたのよ。ちょっと興奮しちゃった」
 美菜の言葉に一同は僅かに微笑んだのだった。

 その後、形だけだが泰造と親父さんは当局に告発したが返事は「ありえない」と言う回答だった。
 それから暫くして銀座の「花村」は閉店して、気軽に利用出来る和食の郊外レストランとして生まれ変わった。その店では秀樹夫婦が一緒に働いている。そして離婚された優子も手伝っている。鷹村はその後優子と離婚して姿を眩ました。その後の行方は誰も知らない。
 千住の土手沿いの泰造の店は常連客で賑わっている。泰造は店に来てくれる人の笑顔を頼りに、今日も腕を振るうのだった。


   「メシ!」はどこだ!     了
作品名:「メシ」はどこだ! 作家名:まんぼう