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戒厳令都市デタトンの恐怖

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マグギャランは言った。
 「ふっ。それは、今まで黙っていたがポロロン。実は俺は浮気者の気の多い伊達男マグギャラーンだからなのだ」
 ポロロンは言った。
 「どういうことですか」
マグギャランは言った。
「口数の少ないコロンと違い、口うるさい、お前の前では、旅の道中いい人のフリをしていたが、もはや我慢の限界だ。俺は美女を見ては声を掛けずには居られない破廉恥な男なのだ。さあアン・ヘイコックさん、これから俺と愛をかたりましょう。そして濃厚でディープなホットな夜へ行きましょう」
 マグギャランは、アンの方へフラフラと歩いていった。
 ポロロンは言った。
「マグギャラン。自分から破廉恥と名乗るとは、あなたは、もしかしてドスケベなのですか」
 もう少し、ましな譬えをしろとスカイは思った。だが、ポロロンのボキャブラリーは少々奇妙な言葉が入っているようだった。
 だが、マグギャランは聞いていなかった。
アンが言った。
「何を今更言って居るんですか。あなた達は、国土を売って、私の兄を一千年の懲役刑に掛けたのですよ」
 マグギャランはアンに言った。
 「えーっ、だって、俺達頑張ってデタトン問題解決したじゃん。ご褒美で付き合ってよ。ね、デートしようよ。兄貴の事なんかどうでいいじゃん。アイツ悪い奴だったんだよ」
 アンは言った。
 「くどい」
 そしてアンは、エアカーに乗って去って行った。
スカイは言った。
 「それじゃ、ニーコ街へ帰るか。デタトン市はツルッペリン街道が走っているから、フラクター選帝国製のエアバスに乗っていけるんだ…」
 突然ポロロンがスカイの話しを遮った。
ポロロンは言った。
「スカイ、マグギャラン、コロン。重要な話が在ります」
 マグギャランは言った。
 「なんだよ、改まって」
 ポロロンは言った。
 「わたくしを、あなた達の冒険屋のパーティに入れてください」
 スカイは言った。
 「はあ?何を、いきなり言い出すんだよ」
 マグギャランは手のひらで顔を叩いた。
 マグギャランは言った。
 「うむ、そう来たか」
 コロンは言った。
 「……どうする、つもりなの?」
ポロロンは言った。
 「わたくしは、デタトン市で巨悪を見いだしました、あなた達と一緒に冒険をすれば、必ず、再び、悪の巨魁Dr.パンプアップ・ハイと戦う機会があるはずです」
 スカイは言った。
 「やめとけよ、ポロロン。オマエはアッパカパー要塞に帰ればいいんだよ」
 マグギャランは言った。
 「そうだぞ。だが、Dr.パンプアップ・ハイと、どうしても戦う必要があるのか?」
 ポロロンは言った。
 「ええ、そうです」
 マグギャランは溜息をついて言った。
 「それなら仕方が無いかもしれないな」
 スカイは言った。 
 「おい、何でだよ」
 コロンは言った。
 「……うん。そうだよ」
 マグギャランは言った。
 「貴族に生まれたならば戦わなければならない理由もある。そう言う事だ」
ポロロンは言った。
 「スカイとコロンは、どうなのですか」
 スカイはコロンを見た。コロンもスカイを見た。
 スカイは言った。
 「どうする、コロン姉ちゃん」
 コロンは言った。
 「……どうしよう?」
 ポロロンは言った。
 「スカイ、コロン。わたくし、ポロロン・アッパカパーを仲間に加えてください」
 コロンは言った。
 「……まるで、ロザ姉ちゃんだよスカイ」
スカイは言った。
 「確かに似ている部分が多いよな」
ポロロンは言った。
 「私は正義の為に、あなた方の冒険屋稼業に参加したいのです。全ては、人類を救う為に、巨悪と戦うのです」
 コロンは言った。
 「……でも、ポロロンちゃんには自分の信念があるんだよスカイ」
 スカイは言った。
 「オレはカネを稼ぐ事が信念だよコロン姉ちゃん」
 コロンは言った。
 「……私は、ポロロンちゃんを仲間にすることに賛成する」
 スカイは言った。
 「オレだけか、面倒がっているのは。まあ、いいさ、ポロロン。冒険屋の仕事は必ずしも正義が必要では無い、情けない仕事も結構在るんだ、それでもいいか」
 スカイは小イジアのラブレターをポロロンに届けた、つい最近の情けない仕事を思い出していた。 
ポロロンは言った。
 「構いません。アッパカパー伯爵家から勘当された身の、このポロロン・アッパカパーは、強く逞しく、冒険屋として生活してまいります」
 スカイは言った。
 「それじゃ決まりだ。これから仲間だ。よろしくな」
 マグギャランは言った。
 「うむ、オレが美女を追いかけても、文句を言わない事が条件だ」
 コロンは言った。
 「……うん、一緒に頑張ろうねポロロンちゃん」
ポロロンは言った。
「私は、正義の為に戦います」



こんな訳で、ポロロンは、俺達の仲間に、なることになってしまったんだ。まあ、世の中、色々在るって事だな。ポロロンは、正義感が異常に強いんだ。オレ達がドラゴンのダンジョンに潜り込む仕事をするまで、一緒に冒険屋稼業をするんだよ。だがな、ポロロンはロザ姉ちゃん並に、口うるさいんだよな。
まあ、後で修道女になる事を考えると、当然と言えば当然なんだが。だが、ロザ姉ちゃんと一緒に冒険屋を、やっているような感じだったんだ。だが、ポロロンも、正義感が強いが、蹴り技が得意な事は間違いないんだ。最初は、怪しかったが。後で「音速蹴りの修道女」と呼ばれるんだ。
 ポロロンの蹴り技が炸裂するのは、この後の仕事のペコリン教団との戦いからなんだ。
 今日は話し疲れたから、また今度な。
          (聞き手ノベラーY)
     次回「邪教ペコリン教団の野望」