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死闘のツルッペリン街道

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 キリィ・ダーマは猫の真似をして、抱きつく、ルシルスを笑顔のまま振り解こうとして言った。
 「猫の真似をしてもダメですよ。ルシルス」
ルシルスは言った。
 「こんな可愛い猫ちゃんが居ると思いますか」
キリィ・ダーマは言った。
「私とサシシ・ラーキーは、用事があるのですよ」
ラメゲは咳払いをした。そしてスカイ達を見た。
 ラメゲは言った。
「ルシルス様は、本名は、ルシルス・クトイハと言う。タビヲン王国のクトイハ伯爵家の御令嬢だ。昔のタビヲン王国三軍団「超ケダモノ」軍団の軍団長の娘だ」
 スカイとマグギャラン、コロンはルシルスを見た。
 なんだよ、そんなに偉い所の娘なのかよ。
 ルシルスは、キリィ・ダーマの左腕に抱きついたまま笑顔でVサインを出した。
 「わたし偉いんです」
ラメゲは言った。
 「それでは、ルシルス様、私は、どうすれば良いのでしょうか」
 ルシルスは言った。
 「えっとですね。私はカレと一緒に、秘文字教の定時総会に参加します。だから一人でタビヲン王国に帰ってください」
ラメゲは言った。
 「それでは、アステア様には何と報告すれば良いのでしょうか」
 ルシルスは言った。
 「うーん困りました。お義母様には、なんとウソをつきましょうか」
 ラメゲは言った。
 「ウソは困ります」
ルシルスは言った。
 「それでは、コモンで出来た、年上の男と一緒に愛欲と情欲にまみれた。濃厚でディープなイケナイふしだらな、爛れた生活を送って居るという話しをしてください」
 ラメゲは言った。
 「そのような事は私の口からは、とても伝えられません。どこで、そんな下品な言葉を覚えたのですか」
スカイはマグギャランを見た。コロンもマグギャランを見た。ラメゲもマグギャランを見た。
 マグギャランは抗議するように言った。
 「なんで、みんなで俺を見るんだ!」
 ルシルスは言った。
 「それでは、ラメゲ・ボルコ。アステア義母様には、事実を、ありのまま伝えてください。ルシルスは、当分、コモンで秘文字教の神官として働いていますと」
 ルシルスはキリィ・ダーマの乗ってきた馬車に乗った。
 そして走り去っていった。
 マグギャランは言った。
 「ラメゲ、これから、どうするんだ」
 ラメゲは言った。
 「俺か、俺はノンビリと、タビヲンを目指して行く。一人旅も悪くは無いさ。お前達は、どうするんだ」
 スカイは言った。
 「俺達は、ミドルン王国のニーコ街を目指すんだ。浮遊都市ウダルから八方向にツルッペリン街道が分かれる事になる。そこで、お別れだなラメゲ」
 マグギャランは言った。
 「オレとしてはルシルスの、お姉様方に会いたかったが。タビヲン王国の三将軍「超ケダモノ」軍団の軍団長の娘達では手を出すのはマズイ」
 ラメゲは頷いて言った。
 「それは賢明な判断だ。オレもルシルス様護衛の仕事が終わって、緊張が解けて、だらけた気分だ。また睡眠薬を飲んで、ぐったりとアンダーな気分になっているさ」
 スカイは言った。
 「いい加減、例の泡立つ怪しい睡眠薬は止めろよ。ちゃんとした医者に相談しろよ」
 マグギャランは言った。
 「うむ、ラメゲよ。やはりイケナイ薬は良くないのだぞ」
 そしてスカイ、マグギャラン、コロンの三人とラメゲは、浮遊都市ウダルの下にある街「下ウダル・アラーク」を目指して歩いて行った。
  「死闘のツルッペリン街道」了



結局、バゲット商会は「懐かしのウタタ」まで「手形」である、娘のラバナを届ける事に成功したんだ。
 ラバナと、モッドゴール商会の次男ジンジャルが結婚する事が決まっていたらしいんだ。
 そして、バゲット商会とモッドゴール商会は合併に近い形になった。そして他の商会と競争して、いくらしいかった。
 だが、バゲット商会は好調に事業規模を拡大していったんだ。オレが南方大陸から帰ってきたらバゲット家は大商人になって居たんだ。
 ブリリディ・ブリリアントは、結局バゲット商会の合併に失敗したんだ。
 あんまり、いい奴じゃなかったが。後で、秘密結社ドゲッサーに酷い目に遭わされて、俺の所に泣きついてくるんだ。俺は正直助ける気はしなかったが。コロン姉ちゃんが助けようって言うんだよ。その話は別の時にな。
           (聞き手ノベラーY)
 次回!「絶叫の幽霊屋敷バングボルデン荘!」