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てっしゅう
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「歴女先生教えて~」 第二十二話

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高木は高橋からの最後のラインに返信した。

「強く言い過ぎたことを許して。先生のこと好きな気持ちは今も変わらないよ。絶対に忘れないから、ボクのことも忘れないで欲しい」

高橋はその返信を読んで、涙が止まらなくなっていた。今すぐ会いたいと思った。

「夏休みに都合つけて会って欲しい。あなたに合わせるから日にちと時間は決めて」

その返事に高木は再び高橋との付き合いが始まる予感がしていた。

美穂が加藤に出発の日を教えたのは、八月に入ってからだった。実家の都合がやっと合わせられたからだ。両親は自分たちも旅行に行く予定をしていたので、調整に時間がかかっていた。
加藤は父親に美穂との旅行を話すことにした。

「父さん、聞いて欲しいことがあるんだ。今構わないか?」

改まって何を言うのだろうと父親は感じた。

「なんだ?言ってみろ」

「うん、13日から二日間富山に行ってくる。美穂先生と一緒にだよ。先生が父さんに必ず話して許可をもらうようにというから話してる」

「なに?先生と富山に?富山って先生の実家だろう。何しに実家へ行くんだ、聞かされているのか?」

「先生も家に来て父さんと顔を合わせているから、自分もおれを会わせたいと言ってたよ」

「本当にか?美穂先生が拓真をどうやって紹介するんだ?生徒を連れてきましたは無いだろう。それに泊まるんだろう、真面目な付き合いだとは言えまだ高校生だぞ」

「父さん、おれ本気なんだ。卒業したらすぐにでも結婚したいって考えている。先生もその時は32歳だからもう引き延ばせない。仕事はそれまでに覚えるから、許してくれよ」

「先生としっかりと話をさせてくれ。富山に行く前にここに来るように伝えて欲しい。解ったか?」

「ああ、そう言うよ。なあ、その時に全部先生にお金出してもらうのは気が引けるから、少し小遣いくれよ。バイト代として」

「行くとなったら当然だ。お前に恥をかかせるわけにはゆかないからな。まずは先生と話してからだ」

「今夜ラインしておくよ」

その夜加藤からのラインを見て、父親の思いはもっともだと美穂は感じた。
週末に学校からの帰りに立ち寄りたいと返事をした。
自分の両親には交際している彼を連れてゆくと言ってある。もちろん17歳になったばかりの高校生だとは伝えていない。
加藤のことは何としても親に理解してもらえるように話そうと美穂は決めていた。