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石の道の左右に植えられた菜の花にはたくさんの蝶がいる。そいつらはこの世界の蝶で、生死の蝶ではない。彼女の頭にとまってるやつ。もう一匹蝶が飛んできた。ゆらゆらと迷うように飛んでいるのにかかわらず、目指す方角と場所は決まっているようで、彼女めがけて飛んでくる。こいつらは私ではなく、私の大切な人を奪っていくのか！！
私は飛んできた蝶を何のためらいもなく右手でつぶし、左手で愛おしい彼女の手をつかみ、石の道をもとの方角へ駆け抜けた。