からっ風と、繭の郷の子守唄 136話~最終話
からっ風と、繭の郷の子守唄(136)
「再び日本地図の中へ、桑畑の記号を復活させると康平は言う」
建物や道路だけではなく、畑や木にも地図記号がある。
何が育てられているのか、どんな木があるのかなど、ひと目で知ることができる。
1つで使われることは少なく、土地の中に、複数の記号をつける場合がおおい。
田や畑などの記号を知っている人はたくさんいる。
しかし。果樹園を表すリンゴや、桑畑を表す、Yの字の地図記号まで
知っている人は少ない。
樹木を表す記号は何種類かある。ハイマツもそのひとつ。
桑は桑畑としての記号を持っているほど、広範囲で栽培されていた。
クワの木は成長が早い。大きく育つが、幹の中に空洞がある。
若い枝はカイコの餌にするため、葉ごと切られてしまう。
幹しか残らないため、製材可能の部分が少ない。
養蚕業が盛んだった頃。定期的に剪定され、手入れが行われてきた。
別に愛着があるわけではない。あくまでも来年、桑の葉を良好に育てるためだ。
樹木ではあるが、幹の中が空洞のため、製材には向かない。
養蚕以外において、有益な利用法が存在しないため、用済みとなった桑畑は
自然に放置されることになる。
「再び日本地図の中へ、桑畑の記号を復活させると康平は言う」
建物や道路だけではなく、畑や木にも地図記号がある。
何が育てられているのか、どんな木があるのかなど、ひと目で知ることができる。
1つで使われることは少なく、土地の中に、複数の記号をつける場合がおおい。
田や畑などの記号を知っている人はたくさんいる。
しかし。果樹園を表すリンゴや、桑畑を表す、Yの字の地図記号まで
知っている人は少ない。
樹木を表す記号は何種類かある。ハイマツもそのひとつ。
桑は桑畑としての記号を持っているほど、広範囲で栽培されていた。
クワの木は成長が早い。大きく育つが、幹の中に空洞がある。
若い枝はカイコの餌にするため、葉ごと切られてしまう。
幹しか残らないため、製材可能の部分が少ない。
養蚕業が盛んだった頃。定期的に剪定され、手入れが行われてきた。
別に愛着があるわけではない。あくまでも来年、桑の葉を良好に育てるためだ。
樹木ではあるが、幹の中が空洞のため、製材には向かない。
養蚕以外において、有益な利用法が存在しないため、用済みとなった桑畑は
自然に放置されることになる。
作品名:からっ風と、繭の郷の子守唄 136話~最終話 作家名:落合順平