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からっ風と、繭の郷の子守唄 131話から135話

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からっ風と、繭の郷の子守唄(131)
「美和子を待ち構えていたのは、自作のCD、夜の糸ぐるま」

 貞園が前橋駅の近くで車を停める。美和子を助手席へ乗せたままだ。
携帯電話を取り出す。慣れた様子で電話をかけはじめる。


 「赤いBMWの貞園です。
 すこし早めに、約束の場所へ到着してしまいました。
 はい。となりに座っている妊婦さんなら、とても元気を保っています。
 あと5分くらいで到着ですね、了解いたしました。
 このままここで待機します。
 ではのちほど。はい、ごきげんよう」


 「親しそうにお話をしていたけど、電話の相手はいったい誰なの?。貞ちゃん」


 「これから来るのは、あんたの、身元引受人」


 「あたしの身元引受人?。
 どういう意味なの?、事情がまったく理解できません」