更新日時:2016-11-06 07:50:10
投稿日時:2016-11-06 07:48:07
ある親友の話
作者: 楡井英夫
カテゴリー :恋愛小説(純愛)
総ページ数:1ページ [完結]
公開設定:公開
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著者の作品紹介
居間には、クリムトの《接吻》という絵が飾られていた。この絵は彼女のお気に入りだったことを思い出した。
「この絵を初めて見たとき、『こんなにも愛というものを美しく描くことができるのか』と感動した。黄金色がふんだんに使われているでしょう。黄金色は中世の宗教画をおいて最高の価値を意味するものなの。クリムトは愛というものを、この地上でもっとも価値あるとして表現したかったのでしょう。第一次世界大戦後、華やかなウィーンが没落する頃、彼は美術学校で学んだ。ほぼ同時期に人間的な愛をもっとも否定したヒットラーも同じ学校で学んでいた。運命の皮肉なめぐり合わせね、彼らが知り合い出会ったかどうか不明だけど」と彼女から説明を受けたことがある。
その絵のように、二人は寄り添い、愛を高しかめながら、至福の時を生きているのだろうと確信した。
「この絵を初めて見たとき、『こんなにも愛というものを美しく描くことができるのか』と感動した。黄金色がふんだんに使われているでしょう。黄金色は中世の宗教画をおいて最高の価値を意味するものなの。クリムトは愛というものを、この地上でもっとも価値あるとして表現したかったのでしょう。第一次世界大戦後、華やかなウィーンが没落する頃、彼は美術学校で学んだ。ほぼ同時期に人間的な愛をもっとも否定したヒットラーも同じ学校で学んでいた。運命の皮肉なめぐり合わせね、彼らが知り合い出会ったかどうか不明だけど」と彼女から説明を受けたことがある。
その絵のように、二人は寄り添い、愛を高しかめながら、至福の時を生きているのだろうと確信した。
感想コメント (1)
テンポに、才能を感じる。最後の愛をたかしめなからは、あれでいいの? | 松橋健一 | 2018-07-08 21:28:39