小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
月とコンビニ
月とコンビニ
novelistID. 53800
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

ピノキオは人間になりたくない

INDEX|3ページ/3ページ|

前のページ
 

 ★ゼペットの目には作業台の裏まで、道具を使って案内されていることがわかった。その作業台の裏を見ると紙が一枚。
 「ゼペットさんへ。僕のためにありがとう。でも僕はここでは暮らせない。やっぱり人間にはなりたくないから。だから、僕は脱走する!  ピノキオ」

ゼペット   そうか。出ていくかピノキオ。

 ★そう言ってゼペットは丸太の前に座り、ピノキオを作り始めた。自分の息子になってくれるように。と願いを込めて。


【10】ポリポリリポポイ刑務所

 ★警報の中ポリポリリポポイ刑務所を駆け抜けるミダッポ・ロロ。「おもちゃ箱」へ辿り着くとぬいぐるみの山に突っ込み、叫んだ。

ロロ   ピノキオが逃げた逃げた逃げた逃げたん! 脱走したん! 絶対脱走したん!

 ★ぬいぐるみの山を掘り進めるミダッポ・ロロは奥にあるマイクを掴んだ。スイッチを全館放送に切り替え、力いっぱい叫んだ。

ロロ   全館に告ぐん! ピノキオNo,673は脱走したん! この世界から脱走したん!

 ★ミダッポ・ロロはピノキオNo,673を妖精界から脱走させてしまった。今ピノキオNo,673はどこにいるのか、ピノキオNo,673しかそれは知らない。
 しかし世界は変わらずキャラクターを演じる。ゼペットはピノキオNo,674を制作し、ピノキオNo,674は人間になりたいと言い出すだろう。
世界は何も変わらない。この世界で唯一変化することは、ここ。ポリポリリポポイ刑務所での出来事のみである。