からっ風と、繭の郷の子守唄 111話から115話
からっ風と、繭の郷の子守唄(111)
「消えた拳銃が、意味するものは・・・・」
店内の様子を一通り見回した貞園が、小さく康平を手招きする。
(今更うろたえたところで、一体どうするの。
賽(さい)は、すでに投げられたのよ。)
シャキっとしてよ、と貞園の目が厳しく康平を睨む。
「問題は、そのあとです。
美和子が逃げ出してきたのは、拳銃がなくなる日の前日です。
いつものようにまた、正体不明の電話がかかってきました。
そしてDV亭主が、その連中と飲みに出かけたの。
でもね。なぜかその日に限り、DVの旦那が出かける前から
殺気立っていたそうです。
特別な気配を感じていた美和子は、目つきが変わってきた帰ってきた
DV亭主から、いつもの暴力を受ける前にアパートを抜け出してきたの。
だから安心して頂戴。
美和子も無事だし、お腹の赤ちゃんも異常なしです。
でもね。亭主の留守を狙って、荷物を取りにアパートへ戻ったとき、
もしやと思って確認してみたら、いつもの場所から例の拳銃が
消えていることがわかったの」
「拳銃がいつも隠してある場所から消えたということは、
もしかしたらまた近いうちに、発砲事件が起こるということかな?」
「消えた拳銃が、意味するものは・・・・」
店内の様子を一通り見回した貞園が、小さく康平を手招きする。
(今更うろたえたところで、一体どうするの。
賽(さい)は、すでに投げられたのよ。)
シャキっとしてよ、と貞園の目が厳しく康平を睨む。
「問題は、そのあとです。
美和子が逃げ出してきたのは、拳銃がなくなる日の前日です。
いつものようにまた、正体不明の電話がかかってきました。
そしてDV亭主が、その連中と飲みに出かけたの。
でもね。なぜかその日に限り、DVの旦那が出かける前から
殺気立っていたそうです。
特別な気配を感じていた美和子は、目つきが変わってきた帰ってきた
DV亭主から、いつもの暴力を受ける前にアパートを抜け出してきたの。
だから安心して頂戴。
美和子も無事だし、お腹の赤ちゃんも異常なしです。
でもね。亭主の留守を狙って、荷物を取りにアパートへ戻ったとき、
もしやと思って確認してみたら、いつもの場所から例の拳銃が
消えていることがわかったの」
「拳銃がいつも隠してある場所から消えたということは、
もしかしたらまた近いうちに、発砲事件が起こるということかな?」
作品名:からっ風と、繭の郷の子守唄 111話から115話 作家名:落合順平