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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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映画 戦国生徒会

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第23章: 閃極聖斗魁



「え・・・?」
「だからぁ。センゴクのセンは閃光の閃で、ゴクは極悪の極、セイが松田聖子の・・・・・・」
 ハンサム死神さんが、映画『戦国生徒会』のメインテーマとなる曲『閃極聖斗魁』のレコーディングを終え、千鶴の元にやって来て、高校の視聴覚準備室で映画スタッフに、曲のコンセプトを説明すると、全員が不安になっている。
「喰うか喰われるかの、地獄のオールスター戦のイメージやろ」
(この人に頼んだのは、間違いだったか?)
近藤に至っては、真顔で微動だにしていない。
「まあ、とりあえず聴いてみようか(汗)」
こう言うと中川は、サウンドエディター(音響編集機)に接続されたPCのENTERキーを押した。

(♪ズンズンズンズンズンズンズンズン・・・シャキーン.じゃじゃじゃーじゃじゃじゃー・・・)
 ドラムとベースギターのリズムのあとに、耳をつんざくようなエレキギターの高音から、メロディーへと繋がった。
(映画では最初のリズムはカットしよう)
と中川は思った。
 その後、目の覚めるような高音で歌いだしたのは、作曲を担当したギタリストのダイスケ鬼ヶ島さん。死神さんが才能を認める、シャウト系メインヴォーカルだ。
(杉田時生) 「すっげぇ」
(野崎賢斗) 「エレキの高音に負けてない」
(金城ミリア)「きれいな声ね」
 死神さんは、目を瞑りながら、指でドラムのビートを刻んでいる。一通り聴き終わると、全員が拍手喝采。頷きながら両手を上げて応える死神さん。
(死神さん) 「Come on! Come on! Come on! どうや? ええやろ」
(近藤彰正) 「かなりパンチが効いてますね」
(山崎凜花) 「私、良かった。ねえ?」
(椋ノ木優愛)「私も。ちづちゃん(千鶴)の気持ち分かった気がする」
(福田悠人) 「え? どんな気持ちが?」
(山崎凜花) 「鈍いわね」
(木田博之) 「え? そうなの?」
(佐藤千鶴) 「何言ってんのよ!」
(中川豊)  「1分半ぐらいだった? ちょうどいい長さだし、いいんじゃない?」
(近藤彰正) 「これで行こうか」
(杉田時生) 「残り2週間。何とか間に合ったな」
作品名:映画 戦国生徒会 作家名:亨利(ヘンリー)