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月とコンビニ
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novelistID. 53800
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シルエット!

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男子生徒 確かに僕は吠えてた、自分の姿を想像したらアホだとも思う、プラトニックなんて言葉も今初めて聞いた、でも僕は恋をした、一目惚れだった、たった一度、たった一度だけ幕の向こうに見た、シルエットだけの彼女を好きになってしまったんだ!!


先輩   ・・・よく言ったわ!!
☆もうこっち側のターンと言わんばかりのテンションの高いBGM
先輩   お前達!
舎弟①② おいッス!!(縛られた体制から逃れる)
副会長  なっ。
先輩   行きなさい!ボーイ!
男子生徒 えっ。
先輩   今の言葉響いたわよ、それを彼女にいってやんなさい。でも意外だったわもっとなよなよした男だと思ってたけど、あんたはもうナウでヤングな男よ!! 気が向いたらまた踊りましょ、素敵なミュウジックでね。
男子生徒 ・・・ありがとう、マイブラザー(駆け出す男子生徒)
会長   お前・・・。
先輩   いかせないわよ、さぁ十とんで一回目の懲罰部屋、終わらせるのはもったいないわ、楽しみましょう?

☆どっかの廊下。

男子生徒 俺は走った。まだ脳裏に残っている彼女をシルエットを求めて。
     俺は走った。恥もプライドも捨て、ただ彼女の為に。
     俺は転んだ。だが痛くなんてない。先輩に殴られた頬の痛みに比べたらこんなもの。
     俺は走った。廊下、階段、体育館、屋上、教室、職員室。
     走れる場所は隈なく走った。彼女を探して、求めて、走った。
     
     
     そして俺は……………迷った。
どこだここ。


☆懲罰部屋ではトランプによる卑劣極まりないお仕置きが。
 衰弱した舎弟①②がババ抜きをしている。
舎弟① はぁ…はぁ…
舎弟② はぁ…はぁ…
舎弟① きっとこれだ。
☆舎弟①、ババを引く
舎弟①② ぬわぁぁあああああ
舎弟② いい加減あがらせてくれぇえええ 
舎弟① あと何回ババを引けばいいんだぁあああ
舎弟② 次だ。次で絶対にけりをつけてやるのさ。はぁぁぁぁああああ……
舎弟① はっ!!この感じ…まさか。
舎弟② キリッ!!悪いな…ついに俺の中のジャッカルが目覚めちまったようだ…。
舎弟① へへへ…こいつは驚いた。久しくお目にかかるぜ、ブラザーのその目をよぉ。
舎弟② 気を抜くんじゃねぇぜ。下手したらカードと一緒にお前の腕ごと引いちまうからな。
舎弟① 弁えてるさ…ブラザー…。
舎弟② いくぜ………ほぁぁああああ!!!!!
☆舎弟②、ババを引く。
舎弟② てめぇババァ何回くりゃ気が済むんじゃぁああ
舎弟① ぎゃぁぁあああああ
☆舎弟たちはババ抜きを無限ループしている。

副会長 バカだろあいつら。
会長  言ってやるな。なんせ男の真剣勝負だからな。そしてこっちも…
先輩  はぁ…はぁ…
会長  限界のようだ。
☆先輩も衰弱状態
先輩  まだまだよ。
会長  それだけ手札を持たされてまだ反抗の意志があるなんてな。
先輩  喰らいなさい!DRAW TWO!
副会長 はい。DRAW TWO。
会長  同じく。
先輩  ぐはっ。
会長  ついでにUNO。
先輩  ぐはっ
会長  それだけの手札を持っていて、この程度も返せないとは。
副会長 勝負の女神にも見放されたようですね。
☆この時点で会長の手札一枚。副会長も二枚。
会長  そろそろあがってしまおうかなぁ~
副会長 UNO上がりでもしちゃおっかなぁ~
先輩  ……
会長  でも、もっと焦らして苦しめてやってもいいぞ~?
副会長 山札がどんどん減っていくぞ~?
先輩  ふふのふ。
会長・副 ふふのふ?
先輩  ふふふふふふ…ふはははははは。
副会長 DRAWしすぎて、とうとう壊れたんですかね?
先輩  焦らして苦しめるぅ?ですってぇ?
副会長 こいつ、変態か?
先輩  時間が延びれば延びるほど、私たちにとっては好都合なのよね~。
会長  おい、それはどういうことだ?
先輩  さぁて、何でしょう?
会長  答えろ!
先輩  ふふのふ……彼、そろそろ会えたかしら。
副会長 彼って…さっき部屋から飛び出した男子生徒のことか?
先輩  あんなに自分の気持ちに真直ぐな子は初めて見た。思春期真っ盛りね。だから私たちは彼を応援することを決めたの。
会長  まさか!?
☆会長・副、舎弟の方を見る。
舎弟① ウワー、ゼンゼン、オワラナイヤー(棒)
舎弟② ババヌキ、ムゲンジゴク、オソロシヤー(棒)
舎弟①② クワバラクワバラー(棒)
副   罠にハマっていたのは我々だったということですか!?
先輩  どうでしょうね。
会長  ちょっと待て。確か、あの男子生徒はシルエットの女性に恋をしたと言っていたな。
副   えぇ
会長  まずいぞ…これはまずいぞ!!あの時は彼の熱量に圧倒されて気づかなかった…そうか…お前らの狙いは最初からそれか!!
先輩  ふふふのふ。
会長  こうしちゃいられない!さっさと上がるぞ!
副会長 はい!
☆副会長、会長にウインク。
副会長 (心の声)私の手札にはWILDカードがあります。だから会長は一刻も早く離脱を!
会長  (心の声)すまない!俺のカードは…
☆会長、急に歌い出す
会長  あ~私の~恋は~南の~風に乗ってはしるわ~♪
先輩  焦ってどうかしちゃったのかしら。
副会長 (心の声)分かったぞ!会長の持っているカードは青だ!ナイス会長!これで私がWILDカードを出して色を変えれば会長をあげることができ……
先輩  SKIP♪ SKIP♪ SKIP♪ そして~DRAW FOUR。色の指定はREDで。
会長・副 なっ!!!!!
先輩  言ったでしょ?楽しみましょうって。彼の告白は誰にも邪魔させないわ。


☆所変わり、職員室。男子生徒は力尽きていた。

男子生徒   ……迷った。はずだった。しかし検討はついた。ここは、そう校! 長! 室!
       校長室それは我々生徒の不可侵領域。
       会長と副会長を牛耳る真のボスがここにはいる!
舎弟①   ヘイ、ブラジャー!
舎弟②   ヘイ、ブラザー!
男子生徒  な、なにをするうううう。(腕を引っ張って立たされる)
舎弟①   ついにここまできた!
舎弟②   たどりついた!
舎弟①   イエス! イエス!
舎弟②   イエースウィーキャーン!
舎弟①   ここに来た意―味はー、この指の先に光る~!
舎弟②   そう!
男子生徒  ……キー。
舎弟①   ぽいっ
舎弟②   ぽぽいっ
舎弟①②  ぽぽいのぽいっ

☆校長室に投げ入れられた男子生徒。

男子生徒   このキーは!
       走る 蹴破る 転び窓を割り さらに走る。
       登る 登る 俺は階段を駆け上がる。
       この鍵は!

男子生徒   ついた。放送室!

☆「キーーーン」というマイクの接続音

男子生徒   恋をしたああああん! 僕は! こいをしたあああああん!
       好きだあああああああああん!
       君のシルエットが! 好きなんだあああああああん!

☆舞台後方が白い幕(紙)で覆われる。足首から下だけは見える感じ。
作品名:シルエット! 作家名:月とコンビニ