秋の香り
秋の香水の蓋を開けてくれた
鼻から吸い込んだ空気は
金木犀の花をそのまま運んでくれたのかもしれない
昼間ほどの香りはないが
静かさが香りを引き立ててくれる
秋の虫の声は何だろうか
しばしの安らぎ
老いを感じ始めたから
今の時間に佇んでいられるのかもしれない
少し前なら退屈な時間に感じていただろう
いつの日にか貴重な時間と感じるかもしれない
追記
詩作をしながら、庭を眺め、言葉を探しながらの時間の流れは、実に楽しく感じられる。
作品はいずれにしても、自分にとっては、実に張り合いのある時間に感じられる。