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道化師 Part 4

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「龍也さん、ミユキさんはどうしたんですか?」
「ミユキは残った。別荘から出ないように見張ってくれ。ヒロ達が来るのを待つ」
「わかりました」
安城は元の場所に戻り見張りを続けながら、龍成に一海と龍也が側にいる旨を報告した。
「龍也、ミユキさんを残して大丈夫なの?さっきミユキさんが言ったこと嘘だよね?」
「勿論だ。ミユキは帰ってくるよ」
一海と話しながら安城の側に身を屈めた。
「龍也さん、サキヤさんが一海さんを連れて先に帰るようにとの事です。もうすぐ自分達も着くからと」
一海をこの危険な場所に居させる事も、ヤバイ感じになった時、そんな場面を一海には見せられない、兄貴はそれを案じているのはわかる、俺もそれは考えた。
「安城さんを一人になるけど、いいのか?動きがあったら一人では動けないだろ、やっぱり俺たち残るよ」
クスリと笑った安城は
「わたし一人だと思ってたんですか?会長がそんな事するはず無いでしょうに。ここは私だけですが、後、四人ほど隠れていますから、安心してください。龍也さんは一海さんを安全な場所に」
話を聞いていた一海も自分がここにいても足手纏いになる事がわかるから素直に俺と帰る事を了解した。
「後の事お願いします」
「わかってます。龍也さんも気をつけてください」
一人で不安を抱え走って来た道を今は一海を乗せ走っている。
ミユキは兄貴達が必ず助ける、今俺のする事は一海と我が家に帰る事だ。
緩やかなカーブを下り、広い綺麗な道路に出た。やっと走り易い道に出てホッとしたのに…、ブレーキがきかない……ごめん、兄貴、俺たち帰れそうにないや。

作品名:道化師 Part 4 作家名:友紀