ワタシタチ。
停滞観測
今日こそ飛べそうな気がして
私はふんわりとベランダに足を運ぶ
少しの微熱と夜中の静けさが
孤独の泥濘へと引きずり込んだ
固まってしまった両足は動かなく
またか、と見上げた夜空には小さな光が見えた
今にも消えそうなその光は
誰のものにもなるはずはなく
はるか彼方から私の元へと降って来ないかとただ見つめていた
私は自分の部屋に戻り
長い夢を見ていると気付き
呼吸をするのを忘れそうになったその時
この小さな手では
この小さな身体では
この小さな心臓では
あの光に触れることは許されないと知った
3:17 a.m.
大きなベッドで小さく蹲り
ただ夜明けの合図を待っていた
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