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子供でもいいかもしれない

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プロローグ



「おはよう」
「・・・・」
「お兄ちゃん!朝の挨拶ぐらいしたら!」
「ああ・・・」
「お母さん、聞いてよ。お兄ちゃんたらおはようも言えないんだよ。」
 リビングで腰に手を当て、今度中学1年になった楓は、俺を見上げるようにして喚い
ている。
 俺は、そんな妹の髪をくしゃくしゃとかき回し、そそくさとリビングを出て玄関に向かった。リビングからは妹の悲鳴とその声にかぶさるように母の「ご飯は食べないの?」が
聞こえてくる。俺は、返事もせず外に出た。
 家族と仲が悪いと言うわけでもない。ただ、仲良く食卓を囲むというのが、照れくさくなってきたと思うだけだ。


 俺は、草薙弘樹、この春から中学2年になる。見た目は中学生には見えない。まだ、伸び続けてる身長は、今は180を越えた。顔は、喜んでいいのか、悲しんでいいのか、強面でヤクザに間違われる父親のコピーだとよく言われる。
 友達からはその体格で可愛い顔だったら、ゾッとすると言われ、それもそうだなと思いはするが、何も悪い事をしてないのにすれ違う人から避けられるのには、納得がいかない。
 そんな理不尽な思いをしながら登校しているうちに、学園の門をくぐる頃には、俺の不機嫌は増し、益々誰もが蜘蛛の子を散らすように俺の周りに空間を作っていく。
 やっと、授業も終わり俺は部活に向かった。小学校4年の頃から始めた空手を今は、部活でやっている。唯一俺が心穏やかにいられる場所だ。ここでは、誰も俺を無意味に恐れたり、避けたりしない。歳相応の自分でいさせてくれる。


作品名:子供でもいいかもしれない 作家名:友紀