スリー・デッド・ワード
トウヤ 僕も理解できていないけど、こんな世界があるくらいなんだ。試す価値はあるさ。
チソラ って言われてもな
トウヤ 君たちは夜は好きかな?
チ&ショ え?
トウヤ 僕は怖かった。真っ暗な世界ってみたことあるかい?何も見えない世界でさ。
光源のない世界ってこんなにも恐ろしいものなんだなって感じだった。でもある
時、僕は月明かりに照らされた世界を見た。それは取っても綺麗で素晴らしい
モノだった。今でも真っ暗な世界が怖いと思うこともあるけど、それでも僕は
、夜が好き。
●トウヤ消える ハケ
ショウコ ・・・消え、た
チソラ どうなってるんだ?
ショウコ ・・・ねぇ、恋って素敵だと思わない?
チソラ ・・・いきなりなんだ、それよりトウヤは・・・
ショウコ 聞いて・・・あたしはきっと恋に生きてきたんだと思う。だから最後の
言葉も・・・とにかくあたしは恋して恋して本当の恋を探してたんだと
思うの。それでやっと見つけたモノは手に入らなくって、辛かった。求
めてしまうから怖い。それでも素敵って思えるからすごいよね。だから
こんな言葉を最後に言ったし、アンタの好きなモノも覚えてたんだと思
う。・・・生まれ変わっても、あたしはアンタと恋に落ちるよ。
●ショウコ消える ハケ
チソラ ショウコまで消えた・・・くそ・・・なんだよ今の言葉。それじゃあ、
まるで俺のことが・・・俺は空が好きだ。きっと死のうと思ってたんだ。
だから空へ旅立つ、なんて思っていたんだろう。地面がなんで嫌いなの
かは思い出せないが。もし・・・もっと早く二人に出合っていたら・・
俺の人生は変わっていたのだろうか?それにショウコと・・・いや俺な
ら誤魔化すために、恥ずかしいのを流すためにこういっていただろう。
知ってるか。空を見ると地面は見えないんだ。
●チソラ消える ハケ
終わり
作品名:スリー・デッド・ワード 作家名:月とコンビニ