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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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ぼくの思い出

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ピーチサンダルを波にさらわれた君を
おんぶした
濡れた肌と肌君が滑り落ちそうだから
浴衣姿の君と
昨晩初めて君の唇に触れた事を思い出してしまった
浴衣は君の肌のように感じたのだが
今初めて君の肌を感じていた
ピーチサンダルからはみ出した
かかとが熱い
熱さが体に伝わる
波の音の様な
うねりが
背中に感じる
「重くない」
また落ちそうになる君の体
ぼくはは君の体を跳ね上げ
君は僕の肩に腕を絡める

だいぶ経ってから君は
ピーチサンダルはわざと流したと言った
暑い夏
アルバムには残っていない
ぼくの思い出
作品名:ぼくの思い出 作家名:吉葉ひろし