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目黒さんの心霊的事件簿ファイル

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落ちていた紙を回収して僕等は生徒会室に戻った。
相手の方も紙として落ちていて、それは目黒さんがすぐに回収した。
「いつもはこうやって戦ってるんですか?」
「戦うも何も、いつもは依頼主の申し出の通りにするだけだよ?」
目黒さんは今回倒したであろう相手の事を家に報告するためにレポートを描いている。
「倒せ、と言われれば倒すし。祓え、といわれれば祓うし。ああ…壊せって言った人もいるよ」
「…殺せ、ですか?」
「お金払ってるのは依頼主だしね。できるだけ要望には応じるよ」
レポートを書き終わって、目黒さんは僕に背中を向けた。

「けど、奴等も憑き物だったり化物だ。元々は人から産まれたもの。それを殺すというのは人を殺すということだよ」

再びこちらを向いた目黒さんは悲しそうな顔だった。
「だから私は、できるだけそういう言葉を使いたくないしできればそういう方法もとりたくはない」
僕は何も言えなかった。


「奴等も私たちも、同じ生き物、だからね」


寒さを増した9月、風が吹いて暑さを増したような気がした。






心霊的事件簿ファイリング其の六。
→目黒さんの心霊的事件簿部室棟相談室。