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目黒さんの心霊的事件簿ファイル

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目黒さん曰く、あいつはこの学校で昔亡くなった人らしい。
今と同じような時期、運動神経がいいその人はあの場所、グラウンドの横で用具を取りにいった時のこと。
先生達は煙草のポイ捨てをしていた所を指摘されたことに頭がきたらしくライターで足に火を付けられ下半身に大火傷を残し亡くなったそうだ。
その為にグラウンドでは時期が近付くとその人が夜な夜な走っている所が何度もあって先生達も気味悪がってたそうだ。
しかし、今回のこの事件であの場所付近に先生達の煙草のポイ捨てが発見された。
これを目黒さんは弱みに付け込み「今回のこの件については煙草を吸わないという条件を呑んでくだされば、このことは生徒達に内緒ですが此方も2つ程許可していただきたいことが」という発言で先生達は渋々と了承を得ることになった。
まず1つはグラウンドの使用許可。これで生徒の席確保。
そして残りの1つは片付けは先生達が主動でということ。
後者の方は、思いやりはないが生徒達に重いテントや機材なんかを運ばせ設置させるのはどうかと思うというもっともな意見を申し出た。実際、機材なんかは何度も落としそうになったしそれは学校側としてはかなりの痛手だろう。

「そういや、今回使ったあの塩は何ですか?」
「あああれはただの荒塩さ。お清めなんかにはいいらしい」
「へえ…じゃあ僕もそうなった時、撒こうかなぁ…」
「ただし、撒いたら塩の中に奴等は閉じ込められるから燃やすなりなんなりしないと駄目だぞ」
「二度手間すぎる」
「本来なら、彼とマンツーマンでスポーツをして満足させればよかったんだけどなあ…」
「ああ、それで僕はだめって…」
「いや、あいつは足の速い人を見ると足をだめにさせたくなるそうだから君は駄目だよ目白くん」
「やっぱりあの人足がほしかったんですね」
「まあな」


「足なんかなくとも、私らには高い志がある限り、歩けるけどな」


今日も目黒さんは、大きな歩幅で校庭を踏み弄るように歩いた。


心霊的事件簿ファイリング其の二。
→目黒さんの心霊的事件校庭相談室。