ふうふ、うふふ vol.4
可愛い女 利口な女
友達が嫁いだ先は造園業を営んでいて
その親元でご主人は働いているそうだが
不景気の煽りで経営は困難。
生活費はおろか事業の借金までも
友達が看護師をして捻出してるらしいが
その余波はやっぱり実家に押し寄せる。
友達は苦労を苦労と思わず
幼子4人も抱えて日勤、夜勤をこなし
その友達の頑張りとは裏腹に
ご主人は働かなくなり
その親も切羽詰った商売に
半ば投げやりに嫁の稼ぎを当てにする。
男の苦労を肩代わりして
自分が背負い込んでもなお
「愛してるから」と笑ってる女は可愛いね。
でも利口な女は男をダメにしないために
《ひとりではなにもできない女》のフリをする。
ある友達がいってた。
「わたしね、わざと車の免許取らなかったの。
だって旦那に頼る材料ができるじゃない♪」
だから週末の買い物や
子供の部活の送り迎え
すべてふたり行動なのだそうだ。
なんでもひとりでやってのける。
それってとても楽なことだけど
そこでもひとつ賢くなって
「あなただけが頼りなの」と
呪文をかけ続けることも一理ある。
でもそれは
その人なりの夫婦観、恋愛観、人生観…。
友達のように傍からみて「苦労」と思えることが
ご主人を支えてる「幸せ」と解釈できるなら
それはそれでいいんだよね^^*
可愛い女も利口な女も
裸になれば「ただの女」だ。
作品名:ふうふ、うふふ vol.4 作家名:遊花