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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「背徳の恋愛」 不倫の輪 第二話

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「特にあるという訳じゃないけど、私もミニに乗っているの。だから好きと言えば好きかな」

「ミニはきっと裕子さんに似合うと思うなあ~」

「ありがとう。須藤さんも似合っていると思う」

「なら、嬉しいけど。少しドライブしてから帰っても怒られない?」

「怒られるって、誰に?」

「旦那さんにだよ。どこに行って来たんだって聞かれない?」

「仕事が営業なので遅くなる日も多いの。メールで遅くなるからと連絡しておけば大丈夫よ。須藤さんの方こそお休みなのにどこに居るのって奥様に聞かれないのかしら?」

「妻には休日は遊びに出かけるから自由にさせて欲しいと言ってあるんだよ。商売やっていると家と仕事場の往復だからね。休みぐらい動かないと世間知らずになってしまうよ」

「そうなのね。じゃあ、お休みは忙しくしてらっしゃるのね。私となんか会う時間があるのかしら?」

「裕子さんは別だよ。こんなきれいな人が逢ってくれるというなら仕事休んでもいいぐらいだよ」

「まあ、そのお言葉信じさせて戴くわよ。お仕事は大切だから休んだりしないでね。水曜日で逢える日に逢ってくれればうれしい」

「ほんと?じゃあ来週も逢ってくれる?」

「はい、夕方からなら大丈夫よ」

「どこで待ち合わせしよう?」

「そうね、その日は車で動いているからここのお店の前でも構わないわよ。駐車させてくれる?」

「ああ、構わないよ。今日と同じ時間で待っているよ」

「はい、遅れずに来るわ。須藤さん素敵な出逢いになったわ。ありがとう」

「ボクの方こそ、夢のようだよ」

「ねえ?あなたが望むなら少し寄り道して帰ってもいいのよ。日付が替わる前に家に着けばいいから」

「裕子さん・・・」

ATレバーに左手を乗せていたその上に裕子は優しく自分の右手を重ねた。
それは誘いだったのだろう。胸がトキメク。心臓が脈拍を激しくしていた。
裕子はきっとたくさんの男と遊んできたのだろう。そして、これからするであろうことに期待しているに違いない。

自信は無いが当たってぶつかれだと決めてハンドルを自分が知っている場所へと向かわせた。それは直ぐにネオンが目に入る近い場所にあった。
そう、高速のインターチェンジがすぐ傍にあったからだ。