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ねとげ~たいむ外伝 ~in,lunry,story~

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クエスト2,それぞれの冒険



 翌日。
 私は教室の扉を潜った。
「おはよう〜……」
「おはよう…… って、蒼ぃ?」
「ど、どうしたの?」
「まさか、アンタ……」
 朋香は立ち上がり、唯月は目を丸くし、望も驚いていた。
 その理由は分かる、何しろ朝鏡を見た時に目に隈が出来てたからだ。

 私は皆に理由を説明する、今日は朝練無い日で本当に助かった。
 もしあったら地獄の一丁目以外の何物でも無い、すると事の元凶がやって来た。
「みんな〜、おっはよっス〜」
 萌は私の後ろから元気良く叫んだ。
 私達は目を細めながら萌に振り向くとキョトンとした目で私達を見回した。
「な、なんスか? 私の顔に何かついてるっスか?」
「萌、何でそんなに元気なのよ?」
 私は尋ねる。
 あれから萌とゲームを続け、終わったのが2時過ぎだったからだ。
「何でって…… そりゃあったりまえじゃないっスか〜、アタシから元気を取ったら何が残るっスか〜?」
「そうじゃないわよ、どうして私と同じ時間に上がったのに平気でいられるのかって聞いてるのよ?」
 正確に言えば寝たのは私よりも後だろう。
 何しろゲームを止めた理由が『観たいアニメが始まるっス〜』だったからだ。
「ハッハッハァ〜、何言っているっスか、大丈夫! 若い内は何したって死ぬ訳じゃないっスよ」
 萌は腰に両手を当ててケラケラと笑いだした。
 この根拠も無い自信がどこから来るのか分からなかった。

 その後も私は睡魔と格闘しながら授業を受けた。
 まさかネット・ゲームがこんなに辛い物だとは思わなかった。
 ちなみに萌の奴は授業中でも堂々と爆睡し、その度に怒髪天の教師達に叩き起こされたのは言うまでも無かった。
 放課後、部活が終って帰ろうとしている時だった。
「今日はどうする?」
「どうするって?」
「今日はゲームやるの?」
「勿論やるっス〜」
「蒼は…… やっぱ無理か」
「ん? ああ、別に良いわよ」
「大丈夫なの? 体調管理は大事よ」
 唯月が心配してくれる。
 でも正直眠気はもう無い。
 体を動かしてすっかり目が覚めた。
「さっすが蒼、アタシの大親友っス〜」
 萌が私の肩に手を回して言った。
 元はと言えば誰の責だ?
 とは言え今後は早く上がろうと思った。