「背徳の恋愛」 初めての不倫 第二話
「恵美さん、どうするの?これから」
和子はカラオケ教室に誘ってくれた片山恵美と電話をしていた。
「うん、突然聞かされたからまだ整理がついてないの。和子さんはどうしようと考えているの?」
「違う教室を探してそちらに行こうかとも思うんだけど、先生みたいな優しい人は居ないだろうって思うと考えちゃう」
「そうよね、先生は丁寧だったし親切だったよね。奥様もショックよね」
「悩んでいても仕方ないことだし、市の広報でも見てカラオケ教室を探してみるわ。いいところがあればご一緒なさる?」
「うん、そうね。私は今回のショックでしばらく歌えないと思う。あなたは通い始めたばかりだから私ほど強くは悲しくないと思うから、いいところ見つけて練習なさいよ」
「恵美さん、あまり思いつめないでよ」
電話を切って市の毎月発行されている広報を開いてみた。こんなことでもない限り毎回見ないで捨てていたものだった。
そこには教室の案内は無かったが、カラオケ発表会の記事が載っていた。さらにそこの主催者からカラオケメンバー募集を見て、和子は発表会を覗いてみようと思った。
もし期待できるような催しだったらそこのメンバーに入って練習するのも一つの方法だと考えたからだ。
月末の日曜日、市が新しく建設した総合施設の大ホールでその発表会は行われた。
幾つかのグループに分かれての発表会だったので午前中から昼休憩を経て夕飯時に間に合うまでは見てみようと席に居た。
午後一番はそれまでのカラオケと違い、バンドメンバーによるカラオケでスタートした。
生の音は会場内に新鮮な響きを聞かせていた。それに合わせて歌詞を見ないで暗唱して歌う姿もプロみたいでカッコいいと思えた。
自分はそこで唄うことが出来るのだろうかちょっと自信が無かったが、演奏が終了してプログラムに書いてある責任者の女性に後日電話をした。
「和子と言います。昨日の演奏を見せて戴きお電話をしています。よろしかったでしょうか?」
「ああ、そうなんですか。ありがとうございます。いかがでしたか?」
「ええ、皆さんとても素晴らしい歌を唄われるので感心いたしました。今までカラオケ教室で練習していたぐらいなので出来るのか自信がありませんが仲間に加えて戴けるのでしょうか?」
「もちろんですとも。バンマスも喜ぶと思いますわ」
バンマスとはバンドマスターのことで、バンドメンバーのリーダーとも言われる。
和子はカラオケ教室に誘ってくれた片山恵美と電話をしていた。
「うん、突然聞かされたからまだ整理がついてないの。和子さんはどうしようと考えているの?」
「違う教室を探してそちらに行こうかとも思うんだけど、先生みたいな優しい人は居ないだろうって思うと考えちゃう」
「そうよね、先生は丁寧だったし親切だったよね。奥様もショックよね」
「悩んでいても仕方ないことだし、市の広報でも見てカラオケ教室を探してみるわ。いいところがあればご一緒なさる?」
「うん、そうね。私は今回のショックでしばらく歌えないと思う。あなたは通い始めたばかりだから私ほど強くは悲しくないと思うから、いいところ見つけて練習なさいよ」
「恵美さん、あまり思いつめないでよ」
電話を切って市の毎月発行されている広報を開いてみた。こんなことでもない限り毎回見ないで捨てていたものだった。
そこには教室の案内は無かったが、カラオケ発表会の記事が載っていた。さらにそこの主催者からカラオケメンバー募集を見て、和子は発表会を覗いてみようと思った。
もし期待できるような催しだったらそこのメンバーに入って練習するのも一つの方法だと考えたからだ。
月末の日曜日、市が新しく建設した総合施設の大ホールでその発表会は行われた。
幾つかのグループに分かれての発表会だったので午前中から昼休憩を経て夕飯時に間に合うまでは見てみようと席に居た。
午後一番はそれまでのカラオケと違い、バンドメンバーによるカラオケでスタートした。
生の音は会場内に新鮮な響きを聞かせていた。それに合わせて歌詞を見ないで暗唱して歌う姿もプロみたいでカッコいいと思えた。
自分はそこで唄うことが出来るのだろうかちょっと自信が無かったが、演奏が終了してプログラムに書いてある責任者の女性に後日電話をした。
「和子と言います。昨日の演奏を見せて戴きお電話をしています。よろしかったでしょうか?」
「ああ、そうなんですか。ありがとうございます。いかがでしたか?」
「ええ、皆さんとても素晴らしい歌を唄われるので感心いたしました。今までカラオケ教室で練習していたぐらいなので出来るのか自信がありませんが仲間に加えて戴けるのでしょうか?」
「もちろんですとも。バンマスも喜ぶと思いますわ」
バンマスとはバンドマスターのことで、バンドメンバーのリーダーとも言われる。
作品名:「背徳の恋愛」 初めての不倫 第二話 作家名:てっしゅう