「背徳の恋愛」 初めての不倫 第一話
主人の転勤が決まった。その日の夜久しぶりに求めてきた夫は行為が終わると珍しく話しかけてきた。
「和子、向こうに行っても毎週帰ってくるから楽しもうな。夫婦だからこうしていることが大切だって思う」
「えっ?毎週戻られるって出来るんですか?」
「ああ、土日は原則休みだからな」
「でも出張費とかは出ないんでしょう?」
「一度は月曜日に本社へ行くから出るけど、残りは自前だな。それぐらいいいだろう?それとも一緒に着いてくるか?」
「そう、娘がまだ学校だからこちらに居たい。おひとりで何かと不自由でしょうけどそんなに長くはないんでしょう?」
「55歳で定年だからあと二年だろう」
「それまでのことなんですね。そのあとはどうされるおつもりなの?」
「そのあと?まだ考えていないけど取引先からの誘いはあるから、考えてみるつもりだ。それよりお前は一人になって暇になるだろう。どうするんだ?」
「ええ、誘われているカラオケの教室に行ってみたいの。名古屋の恵美さん、ご存じでしょ?片山さんの奥様。ご一緒しないって前から言われているのよ」
「片山の奥さんなら知ってるよ。どこでやっているんだ、その教室って?」
「緑区なの。ご自宅みたい。生徒さんのお世話を先生の奥様もお手伝いされているって聞いたわ。家庭的な雰囲気が居心地いいって聞いている」
「仕方ないな。週末は家に居ろよ。帰ってくるからな」
夫はそう念を押すと自室へ戻っていった。
私たち夫婦は子供の受験から部屋を別々にして寝るようになった。どちらからでもなくそうした。
そして夫は自分がしたくなった時に部屋に来る。
これまでは月に一度か二度だったが、転勤したら毎週になりそうで憂鬱だ。
今年の誕生日で五十の大台に乗る。この頃少し更年期と思われる症状も感じ始めた。
以前のように濡れなくなって夫との行為もやや苦痛に感じているこの頃であった。
和子は夫の転勤に着いて地元名古屋と東京、大阪と経験した。
カラオケに誘われている片山恵美とはお互いに夫同士のつながりで仲良くなっていた。
「和子、向こうに行っても毎週帰ってくるから楽しもうな。夫婦だからこうしていることが大切だって思う」
「えっ?毎週戻られるって出来るんですか?」
「ああ、土日は原則休みだからな」
「でも出張費とかは出ないんでしょう?」
「一度は月曜日に本社へ行くから出るけど、残りは自前だな。それぐらいいいだろう?それとも一緒に着いてくるか?」
「そう、娘がまだ学校だからこちらに居たい。おひとりで何かと不自由でしょうけどそんなに長くはないんでしょう?」
「55歳で定年だからあと二年だろう」
「それまでのことなんですね。そのあとはどうされるおつもりなの?」
「そのあと?まだ考えていないけど取引先からの誘いはあるから、考えてみるつもりだ。それよりお前は一人になって暇になるだろう。どうするんだ?」
「ええ、誘われているカラオケの教室に行ってみたいの。名古屋の恵美さん、ご存じでしょ?片山さんの奥様。ご一緒しないって前から言われているのよ」
「片山の奥さんなら知ってるよ。どこでやっているんだ、その教室って?」
「緑区なの。ご自宅みたい。生徒さんのお世話を先生の奥様もお手伝いされているって聞いたわ。家庭的な雰囲気が居心地いいって聞いている」
「仕方ないな。週末は家に居ろよ。帰ってくるからな」
夫はそう念を押すと自室へ戻っていった。
私たち夫婦は子供の受験から部屋を別々にして寝るようになった。どちらからでもなくそうした。
そして夫は自分がしたくなった時に部屋に来る。
これまでは月に一度か二度だったが、転勤したら毎週になりそうで憂鬱だ。
今年の誕生日で五十の大台に乗る。この頃少し更年期と思われる症状も感じ始めた。
以前のように濡れなくなって夫との行為もやや苦痛に感じているこの頃であった。
和子は夫の転勤に着いて地元名古屋と東京、大阪と経験した。
カラオケに誘われている片山恵美とはお互いに夫同士のつながりで仲良くなっていた。
作品名:「背徳の恋愛」 初めての不倫 第一話 作家名:てっしゅう