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からっ風と、繭の郷の子守唄 第101話~105話

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からっ風と、繭の郷の子守唄(101)
「若い女性たちの間で急増をしている、子宮頸がんとは」

 「なんなの?。座ぐり糸作家さんを悩ませている病気は。
 その相談のために、外は良いお天気だというのに、わざわざ狭いカフェで、
 ヒソヒソしているんでしょ。
 白状しなさい。こうしてお医者さまが、相談に乗っているのですから」

 『別に頼んだわけではありません。先輩』
美和子が女医先生をやんわりした目付きで、見つめ返す。
康平は呆気にとられたままだ。
『がん』という言葉の響きが、康平の頭を翻弄している。