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からっ風と、繭の郷の子守唄 第91話~95話

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からっ風と、繭の郷の子守唄(91) 
「貞園の左手首に白い包帯、まさかのリストカットかと驚く康平」

 九月も半ばを過ぎると、夏の暑さが一段落する。
日暮れの時間が少しずつ早くなる。
6時を過ぎたばかりだというのに呑竜マーケットの細長い路地道に、
暗い影が長い尾をひきはじめる。

 「冬至に向かって、1週間に10分ずつ日暮れが早くなるそうです。
 真夏には7時でも明るかったのに、真冬になると、5時でもう真っ暗。
 今日のゴルフはスタートが遅すぎたから、日没のため
 3ホールが回れなかった・・・・
 ついていないのよ最近の私は。公私ともに」