イメージ 〈詩集〉
イジメなんて
カメラのシャッター音が拍手に聞こえる
称賛のことばやため息も聞こえてくる
かつて私をブスとか臭いとか言ってたヤツも
この中にいるかもしれない
私は復讐と憐れみをこめた眼差しで見下ろす
ただ若かったというだけでは済まされない
全然覚えていないという言葉も聞きたくない
深く刻み込まれた屈辱は消えることはない
無邪気を装った悪意もはっきりと感じていた
だがこの称賛もお前たちのお陰かもしれない
かつていじめた相手が
上役となって赴任してくるかもしれない
下請け仕事をもらうために
訪問した会社の社長かもしれない
いいことなんて何もない
いじめは惨めな憂さ晴らしにしかならない
それは自分の価値を下げるだけの行為
いじめられた相手は忘れてはいない
かつて私をブスとか臭いとか言ってたヤツを
私は復讐と憐れみをこめた眼差しで見下ろす