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からっ風と、繭の郷の子守唄（81)　
｢同じ日、貞園は軽井沢駅で、結婚式に呼ばれた同郷の２人と行き合う」

　康平と千尋が軽井沢を目指して、碓氷峠のバイパスを走っている頃。
貞園は愛車の真っ赤なＢＭＷを運転して、軽井沢駅を目指していた。
美大時代の学友の結婚式に、招待されたからだ。

　軽井沢の駅は長野新幹線の開業に伴い、全面的に改築された。
軽井沢を代表する樹木、「白樺」をイメージした駅舎に生まれ変わった。
旧駅舎は解体されたが、新駅舎の開業後にあらためて明治期の姿に復元された。
(旧)軽井沢駅舎記念館として、乗降客たちに親しまれている。
改築と同時に南北をつなぐ自由通路が設置された。
両端はペデストリアンデッキによって、つながっている。

　※ペデストリアンデッキ。
　高架等によって車道から立体的に分離された歩行者専用の通路。
「歩行者回廊」「公共歩廊」とも言われる。
　大規模なものは、広場の機能などももっている。