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サヨナラとハジメマシテ

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――シャオ

あの笑顔も、あの声も。
戻ってくることはない。

「…リーファ」

俺の声に応えることも、ない。
棺の中に横たわる彼女は眠っているようにも見えて、そっと頬に手を添える。
冷たいそれに、涙がこぼれた――…。

『サヨナラとハジメマシテ』

最愛の人を亡くしてから3日が経った。
俺はまだ現実を受け入れられないまま、日々を過ごしている。

信じられないんだ。
ついこの間まで俺の傍で笑っていたリーファがもう、いないなんて。

隣にあった確かな温もりは、跡形もなく消えていて。
それが、どうしようもなく虚しい気持ちにさせる。
そう、俺の世界は彼女を亡くした瞬間に色を失くしたのだ。

そんな風に毎日を過ごしていたある日。
アキに連れられて、今流行っている人間そっくりのロボット「人形(ひとがた)」を見に行くことになった。

大きな会場に並ぶ、殆ど人と変わらない人形。
その中から選べとアキが笑う。

「さあ、シャオ!どの子がいい?」

戸惑いながらも人形を見ていく。
どの子も可愛かったがどれもピンとこない。