「SNSの恋 りな」 第二話
「正直仲良くしたかったけど、札幌は遠いよな。メールと電話だけで仲良くしてゆければいいって思うように変わったんだよ。てっしゅうさんは奥さんとは仲良いの?突然だけど」
「うん、セックスは拒否されるけど、話もするし買い物や子供に会いに出かけたりはするね」
「子供さんって離れているの?」
「りなさん、そうなんだよ。上の娘は東京にいるんだよ」
「じゃあ、時々東京に行くんだね。私も夫の弟や親戚が八王子に住んでいるから年に二度は東京のホテルに泊まって実家へ行くよ」
「なんで実家に泊まらないの?」
「てっしゅうさん、夫の実家には弟さん夫婦が住んでいるのよ。気を使って欲しくないからホテルに泊まるの」
「じゃあ、その時ぐらいは仲良くするんだ?」
「えっ?私たちが?しないって言ったじゃない。まさとくんも含めてここに居る三人はみんな夫婦のそういうことが無い人ばかりじゃないの?」
「そう言うことになるね。共通のつながりがあるんだ、ハハハ」
「まさとくん、良いつながりじゃないけどこうして集まっているのも偶然じゃないって思える」
りなはそう言った後でしんみりとした表情を見せた。
話は尽きない。もう遅いから寝ようかとまさとは言い出して、それぞれにお風呂に入り部屋で寝ることにした。
りなが風呂に入っているときに、まさとは本音の話をした。
「てっしゅうさんは正直りなのことどう思う?」
「どうって?タイプかどうかという事?」
「そう、したいって思うかということでもあるけど」
「う~ん、好みかどうかと言われると違うけど、誰でもいいかなっていう気持ちもあるよ」
「正直だねてっしゅうさんは、ハハハ~確かにそう言う部分は溜まっていると起きるね」
「まさとさんもずっと独り暮らしじゃ溜まっているんじゃないの?」
「実はね内緒だけど九州に彼女が居るんだよ。最近きらくらぶで見つけたんだよ」
「えっ?マジ?幾つの人」
「びっくりだよ。33歳。この子だよ」
そう話して携帯の写真を見せてくれた。
そこにはプリクラで撮ったと思われる可愛い彼女とそれ以上に可愛い友達とのツーショットが写されていた。
作品名:「SNSの恋 りな」 第二話 作家名:てっしゅう