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てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
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「SNSの恋 プロローグ」

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妻に突然夜を拒否された祐紀夫はその理由を聞いた。

「今まで仲良くしていたのにどうしたんだよ?」

「うん、痛いの・・・黙ってたけど。気持ちが入らないと思う」

「嫌いになったのか、おれのこと?」

「そんなわけないじゃない。こういうことがもういいって感じるだけ。我慢出来ないなら他でしてもいいよ。怒らないから」

「何言ってるんだ。浮気して来いなんて言う妻が居るか」

「ともかく私はもう嫌なの。あなたはどう考えてくれてもいいけど、離婚はしないよ」

「離婚だなんて、そんなこと言ってないだろう。困ったなあ~」

「ねえ?私たち何歳?まだしたいってあなたが考えることが理解できない。同窓会で話すけどみんな友達はもう何年も無いって言ってるし」

「人は人だよ。逆に旦那が嫌がって奥さんが我慢しているっていう夫婦もあるだろう」

「そんなことはないと思うわ。女は閉経するとその気なくなっちゃうって話してたし、自分もそう感じるから」

「それは人それぞれで違うよ」

「私はしたくなくなった方なの」

「まだ若いし、可愛いって思うからしたいんだよ」

「褒められても嬉しくないわ。現実はこんな年なんだから・・・」

妻は澄美子(すみこ)と言って57歳になる。
自分は3つ上だから今年還暦を迎える年齢だ。
雑誌の宣伝でよく見る出会い系サイトの無料と言うやつに以前から興味があった。
妻がああいう態度をとると腹いせに出会い系かデリヘルで遊んでやろうかといじわるな気持ちが芽生えてくる。

パソコンをいじっていると、「大人のための出会いサイト」と言うタイトルが目に入ってきた。
いわゆる女性と出会うために設けられているサイトとは違う熟年者のための交流サイトと言う触れ込みで会員を募集していた。